『赤いナースコール』翔太朗は本当に犯人なのか? ナースコールに隠された真実が明らかに
では、もう1人の犯人はどこにいるのか? 第10話で怪しいオーラが出まくっていたのが翔太朗だ。翔太朗が犯人と考えられる根拠は、死んだ滝中(橋本淳)と最後に会ったのが翔太朗で、滝中は翔太朗のスマホを握っていたこと、翔太朗の入院と同時に病院内の連続殺人が始まったこと、周囲で殺人が起きても平然としていること、部外者の山之内(小堀裕之)が自由に出入りしていたこと、脚本家で事件の筋書きを考えることができる点が挙げられる。ドライブレコーダーのスイッチを切ってアリサ(福本莉子)に運転させ、事故に遭ったという入院の経緯も不明瞭だ。
一方で、主人公を犯人と考えることには反論もある。西垣(浅田美代子)によると、主人公が犯人だと「視聴者の共感を得られにくい」「現在進行中の事件を解決するまで時間がかかる」「スポンサーが付きにくい」などの難点がある。至極真っ当な理由だが、全て作品外の事情であり、主人公を犯人にしようと思えばできる。これらのハードルをクリアすれば、視聴者の意表を突くことさえ可能だ。
長らく放置されてきた榎木田記念病院の噂、「ナースコールを押して、看護師が気付かなかったら、その患者は死ぬ」に関しては、若き日の西垣がナースコールを無視し、榎木田が死因を偽装したことが発端だった。『セクシー刑事』第6話「傷だらけの正義」を観返して翔太朗が考えたように、残虐な殺害方法に犯人の復讐という目的があり、一連の殺人が翔太朗の自作自演ではないとしたら、行き着くところ翔太朗を含む313号室の患者は全員殺されることになる。ナースコールが押されるのが先か、それとも313号室から誰もいなくなるのが先か。事実がフィクションになり、フィクションが現実に変わる『赤いナースコール』は、いよいよクライマックスを迎える。
■放送情報
ドラマプレミア23『赤いナースコール』
テレビ東京系にて、毎週月曜23:06~23:55放送
Paravi、ひかりTVにて、地上波放送終了後に配信
出演:佐藤勝利(Sexy Zone)、福本莉子、池田鉄洋、ベッキー、木村了、山本浩司、橋本淳、森田甘路、大水洋介(ラバーガール)、堀口紗奈、板尾創路、浅田美代子、鹿賀丈史
企画・原作:秋元康
監督:本橋圭太、上田迅
脚本:秋元康、宮本武史、服部隆、吉崎崇二
音楽:矢野博康
主題歌: みゆな「凝視」(A.S.A.B)
オープニングテーマ:Sexy Zone「Sleepless」(Top J Records)
チーフプロデューサー:森田昇(テレビ東京)
プロデューサー:北川俊樹(テレビ東京)、平部隆明
制作:テレビ東京、ホリプロ
製作著作:「赤いナースコール」製作委員会
©「赤いナースコール」製作委員会
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/akanasu/
公式Twitter:@tx_akanasu
公式Instagram:@tx_akanasu