『赤いナースコール』佐藤勝利演じる翔太朗が怪しい? “考察ドラマ”では全てが可能
「まるでB級ホラーみたいで、犯人が何かストーリーを描いているんじゃないかって」
7月25日放送の『赤いナースコール』(テレビ東京系)第3話では、殺人事件の犯人をめぐって考察が繰り広げられた。滝中(橋本淳)に続いて下塚(大水洋介)も殺され、翔太朗(佐藤勝利)をはじめとする313号室の患者は恐怖におののいていた。そんな矢先、捜査中の別の連続殺人事件の犠牲者が新たに発生。一連の猟奇殺人と病院内の事件の関連性に注目が集まった。
313号室の入院患者が相次いで非業の死を遂げたことで、犯人が病院内に潜んでいる疑惑は一層強まる。アリサ(福本莉子)は患者が殺されたという噂を耳にし、翔太朗の身を案じていた。異様な雰囲気に追い討ちをかけるように、主治医の石原(板尾創路)や看護師の西垣(浅田美代子)は自身が犯人であると匂わせるような発言をする。警察内では、犯人の正体をめぐって工藤(池田鉄洋)と篠田(吉田ウーロン太)が対立。工藤は犯人が2人いると考えており、猟奇的な犯行を行う実行犯と計画を立てる知能犯のコンビを想定していた。
錯綜する2つの事件を結び付けたのは、殺害現場で流れていた音楽だった。病院の駐車場で購買部に勤める江口(名取えりか)の足首のない死体が発見される。遺体のあった車内で流れていたのがチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」で、連続殺人事件の現場でかかっていたのも同じ曲だった。
第3話で強調されたのは、本作が持つメタドラマ的な視点だった。見舞いに訪れたプロデューサーの山之内(小堀裕之)は、病院内で進行中の事件がドラマの格好のネタになると食いつき、翔太朗に脚本を書くように勧める。冒頭のセリフは、翔太朗から山之内に対するものだ。山之内が言う7月期のドラマが『赤いナースコール』を指すとして、翔太朗が最終話までの脚本を完成させたとすれば、入院期間の3カ月を無事に生き延びたことになる。その事実は、翔太朗が犯人でないことを意味するのだろうか。