平手友梨奈、欅坂46時代からの全てが繋がった『六本木クラス』 飛躍的に成長した2年半

平手友梨奈、全てが繋がった『六本木クラス』

 折り返しを迎え、物語のクライマックスへと向かっているドラマ『六本木クラス』(テレビ朝日系)。本作は、韓国ドラマ『梨泰院クラス』の原作漫画を翻案した日韓共同プロジェクトであり、オリジナルを観ている視聴者であればここから最も脚光を浴びることになるのは、チョ・イソ(キム・ダミ)にあたる麻宮葵を演じる平手友梨奈だと容易に想像できるだろう。

 2020年1月に欅坂46を脱退し、そこから主にソロアーティスト/俳優として活躍してきた平手。当時から2年半が経ち、出演してきたのは、2021年1月公開の映画『さんかく窓の外側は夜』に、同年4月の『ドラゴン桜』(TBS系)、6月公開の映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』、12月の『風の向こうへ駆け抜けろ』(NHK総合)、そして今年7月より放送されている『六本木クラス』の5作。

 かつて欅坂46在籍時に全てのシングルでセンターを務めていたように、そのほとんどの作品が主演、もしくはヒロインという今も変わらぬ輝かしいキャリアを積んでいる。さらに多くの作品に共通しているのが天才役だということ。『六本木クラス』での葵もまたIQ162の天才的頭脳を持つ人気インフルエンサーで、主人公・宮部新(竹内涼真)が経営する「二代目みやべ」のマネージャーを務める役だ。

 今回の『六本木クラス』の葵、そして平手が演じる天才役を紐解く上で重要作として挙げられるのは2018年9月、平手が欅坂46所属時代に公開となった映画『響 -HIBIKI-』である。この作品で映画初出演にして初主演を飾った平手は、第42回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞。『梨泰院クラス』原作者のチョ・グァンジンは、この『響 -HIBIKI-』で平手が演じていた鮎喰響がイソと似ていたことから、彼女を葵役に推薦したことを明かしている。

 今観ても『響 -HIBIKI-』での平手には他者を圧倒する、絶対的なオーラがある。劇中で芥川賞作家の鬼島仁(北村有起哉)や、響と同タイミングで新人賞を受賞する田中康平(柳楽優弥)に真っ向からぶつかっていく姿。現在、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)で主演を張る小栗旬と対峙するクライマックスと、2022年に観ることで凄みを増す場面もある。

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