『還魂』ついにシーズン1完結 イ・ジェウク&チョン・ソミンの師弟関係は破門へ

『還魂』ついにシーズン1完結

 起きてほしくないと願っていたことだけが起こってしまった。Netflixで配信中の『還魂』シーズン1の締め括り方には、大きな衝撃を受けたのではないだろうか。2022年12月に放送されるシーズン2までに一旦整理をして、新たな気持ちで迎え入れるのがよさそうだ。

 第19話と第20話では、それぞれの関係性が新たな道へと進む。ナクス(コ・ユンジョン)の力を取り戻すことを手放した師匠のムドク(チョン・ソミン)と治水まで習得した能力を手放した弟子のチャン・ウク(イ・ジェウク)。二人が出会った頃の目的を捨ててまで“失うこと”を選択したのは、それがお互いを失わない方法だから。何ひとつなくても“共にいること”を望んだムドクとウクの究極の愛は、師弟関係を破門し夫婦になる道へ。手放すのではなく、ウクの言葉どおり“全て捧げた”先に得た二人の幸せの形なのだろう。

 初恋とは時間と共に自然と思い出になっていくもの。けれどソ・ユル(ファン・ミンヒョン/NU'EST)はムドク越しのナクスへの想いに一区切りつける。初恋の最後の挨拶ができるのは、互いが大切に思っていた証拠。最初で最後のナクスとユルの呼吸3回分の時間はあまりにも切なく、美しかった。

 パク・ダング(ユ・インス)とチン・チョヨン(アリン/OH MY GIRL)の婚礼が決まり、ウクとムドクの婚約、総帥パク・ジン(ユ・ジュンサン)とキム・ドジュ(オ・ナラ)、イ・チョル先生(イム・チョルス)の三角関係にも答えが出る幸せ絶頂の最終回とも思わせる雰囲気の中で、心がざわついていたのは筆者だけではないはずだ。

 チェ氏の巫女が王妃のソ・ハソン(カン・ギョンホン)に還魂していることが明るみになり暴走をはじめたが、チャン・ガン(チュ・サンウク)が命をかけて罪を背負うことで事態は一旦収拾された。しかし、姿を消した天附官の副官主チン・ム(チョ・ジェユン)の切り札がウクからムドクに変わってしまったのだ。還魂人を暴走させられる迷魂薬と方術鈴により、ムドクは自分(ナクス)の剣でチン・ウタク(チュ・ソクテ)を斬り、最愛の人ウクまでも自分の手で刺してしまう。結局、チン・ムによってナクスは父のチョ・チュン(ユン・ソヒョン)と同じ道を辿ってしまったのである。ここまでの急展開は息をつくま間もなかったように思う。

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