橋本環奈、“自分に向いている”役者の仕事の醍醐味 「“ゾクゾクする瞬間”を追い求めて」

橋本環奈が語る役者の仕事の醍醐味

「このお仕事は自分に向いている」

橋本環奈

ーー橋本さんとコメディの組み合わせで言うと、福田雄一監督が思い浮かぶのですが、瑠東監督と福田監督はまたタイプの違う感じなんでしょうか?

橋本:それで言うと全然違いますね。笑いの種類も違いますし、決め方も違うというか。ただ、お二方ともしっかりとしたビジョンを持っていて、決断力がすごいので、本当に頼りになります。例えば、自分が「こうですかね?」と質問したときに、すぐに返ってくるんですよね。やっぱりそこで監督自身が「う~ん……」ってなってしまうと、「結果的にどうすればいいんだろう?」って思ってしまうので。

ーー委ねられるよりも指示してもらったほうがいいと。

橋本:委ねていたただけるのもありがたいことではあるんですけど、役者としては決めていただいたほうが方向性がはっきりするっていうのはありますね。でも、一番最初に女優さんになりたいと思ったきっかけが、是枝(裕和)さんの『奇跡』に出演させていただいたときで……。

ーー是枝監督は子役に対して、あえて事前に台本は渡さずに、現場で感じたことを重視して撮影していくスタイルで知られていますよね。

橋本:是枝監督とは小学校6年生のときにオーディションで会って、最初は本当にただの優しいおじさんだと思ってたんです(笑)。当時の私は調子に乗った悪ガキだったので、“監督と仲良く楽しくイェイ!”みたいな感じだったんですけど(笑)、実際その現場が本当に楽しくて。是枝さんの子役に対しての寄り添い方やおおらかさはもちろん、現場で考えていく力がすごく素敵だなと思ったんですよね。当時はまだ11歳とかだったので、大人になったいま、またご一緒してみたいです。

バイオレンスアクション

ーーぜひ観てみたいですね。過去作繋がりで言うと、この作品を観て橋本さんの初主演映画『セーラー服と機関銃-卒業-』を思い出したんですよ。

橋本:おぉー! 懐かしい。ちょうど16歳のときに公開だったので、6~7年前ですね。『奇跡』や『セーラー服と機関銃-卒業-』のときは、数年後に私がこうなっていることは全然予想していなかったです。

ーーそれはいい意味で?

橋本:はい。行き当たりばったり的なところもありつつですけど、お仕事を楽しんでやれているので、それはすごく幸せなことだなと。歳を重ねるにつれて、だんだんと初めてのことって少なくなるじゃないですか。一回やったことって慣れてきちゃいますし、それがどんどん当たり前になっていく。でもその中で、自分でモチベーションを見出したり、気持ちを上げてお芝居に対しての思いを消化していく作業が自分にとって本当に楽しいので、このお仕事は自分に向いているなと思えるんです。だからこそ、当時の自分がいまの自分を想像していなかったように、いまの私も夢や目標を持つというよりも、どうなるか想像できない、もっともっとすごい未来になっていたらいいなといつも思っています。

ーー橋本さんにとってのお芝居の楽しさって、具体的にどういうものなんでしょう?

橋本:何て言ったらいいんですかね……。分かりやすく言うと、お芝居って、すごく“ゾクゾクする瞬間”があるんです。もちろん相手の方とのお芝居の兼ね合いもあると思うんですけど、「うわ、ハマった!」みたいなときがあるんですよね。そういう瞬間に快感を得るというか、他では経験できないような高揚感、多幸感がお芝居には絶対にあるんです。『千と千尋の神隠し』で初めて舞台を経験しても感じたんですけど、なかなか他の仕事では味わえないような感覚を体験させてもらっている感じです。どれだけ大変でもまたスポットライトを浴びたくなる、そんな中毒性のあるお仕事だと思います。

橋本環奈

ーーおもしろいですね。観ているこちら側はなかなか分かりづらい感覚かもしれないです。そういう瞬間って、どの作品にもあるものなんですか?

橋本:そうですね、もちろんコメディーにもあるし、アクションにもあるし、シリアスなものにもあるし……全部にある気がします。日常生活の何気ない会話のシーンとかでも、「いまのテンポ感よかったな」とか「何か表現できたな」みたいな部分があるんです。サウナで言う「ととのう」感覚に近いかもしれません。一度、最高の「ととのう」体験をしちゃったら、それを出すまで止められない、みたいな。その体験を追い求めるのに近い感じがします。

ーーちなみに、いままでのキャリアの中で最高にその感覚を味わった瞬間って、どの作品のどのシーンですか?

橋本:うわ、その質問は難しいですね……(笑)。でもやっぱり『セーラー服と機関銃-卒業-』ですかね。私にとっての初主演映画で、初めての体験ばっかりだったっていうのもあると思うんですけど、『セーラー服と機関銃-卒業-』のクライマックスで、機関銃をうわーって撃つシーンは、アドレナリンが出過ぎてちょっと記憶が飛んでいました(笑)。

ーーそれでもやっぱりその感覚は残っているものなんですね。

橋本:そのときの記憶は飛んでいましたけど、興奮度はいまでも全然覚えています。いまでもそういう瞬間を追い求めていますし、今後も自分にとってハマり役と言えるような、幸せだと思える役に出会い続けることができたらいいなと思います。

映画『バイオレンスアクション』橋本環奈からメッセージ到着!

■公開情報
『バイオレンスアクション』
全国公開中
出演:橋本環奈、杉野遥亮、鈴鹿央士、馬場ふみか、森崎ウィン、大東俊介、太田夢莉、猪塚健太、箭内夢菜、兵動大樹(矢野・兵動)、くっきー!(野性爆弾)、佐藤二朗、城田優、高橋克典、岡村隆史ほか
原作:浅井蓮次、沢田 新『バイオレンスアクション』(小学館『やわらかスピリッツ』連載中)
監督:瑠東東一郎
脚本:江良至、瑠東東一郎
制作:ファインエンターテイメント
主題歌:[Alexandros] 「クラッシュ」(UNIVERSAL J / RX-RECORDS)
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
製作:「バイオレンスアクション」製作委員会
©︎浅井蓮次・沢田 新・小学館/『バイオレンスアクション』製作委員会
公式サイト:VA-MOVIE.JP
公式Twitter:@VAmovie_JP
公式Instagram:@vamovie_jp
公式TikTok:@VAmovie_JP

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※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
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<リアルサウンド映画部 公式Twitter>
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<応募締切>
9月3日(土)

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