橋本環奈、“自分に向いている”役者の仕事の醍醐味 「“ゾクゾクする瞬間”を追い求めて」

橋本環奈が語る役者の仕事の醍醐味

 是枝裕和監督の『奇跡』(2011年)で映画初出演、2016年公開の『セーラー服と機関銃-卒業-』で映画初主演を務めて以降、数々の映画やドラマで活躍する橋本環奈。8月19日公開の主演映画『バイオレンスアクション』では、簿記の専門学校に通いながら、殺し屋のアルバイトをするという裏の顔を持つ菊野ケイを演じ、過去最大のアクションに挑んでいる。そんな橋本に、過酷だったという撮影の裏側や芝居の醍醐味について話を聞いた。【インタビューの最後には、コメント動画&サイン入りチェキプレゼント企画あり】

生傷覚悟のハードだったアクション撮影

バイオレンスアクション

ーー今回の映画では、冒頭からがっつりアクションに挑まれていましたね。

橋本環奈(以下、橋本):そうですね。私自身もこんなにアクションをやったのは初めての経験でした。生傷が絶えないぐらい毎日大変で、ずーっと戦っていました(笑)。

ーー撮影に入る前に準備や練習もされたんですか?

橋本:結構やったんですがもっと時間をかけたかったです。本当は1年ぐらい練習したかったです(笑)。

ーー撮影も大掛かりで大変そうですよね。

橋本:今回、日本映画で初めて採用されたという“ボリュメトリックキャプチャ”という技術を使っているんですけど、これがものすごく大変で。アクションって基本的に、カッコよく見せるためにひとつひとつカット割りをするんです。でも今回は、グリーンバックで囲まれた円柱状のスタジオに数十台のカメラが360度に設置されていて、流れで撮るような感じでした。一連の動作を何度もやるので速さも大事になってきますし、カッコいいかたちで止まらなきゃいけないので、それがすごく難しくて。しかも全く同じ円柱が四方八方にあるので、前とか後ろとかがよく分からなくなってくるんです。その感覚が初めてで、本当に大変でした。

橋本環奈

ーー完成した作品を観て、どういう映像になったかがようやく分かる感じですよね。

橋本:本当にその通りで、「あぁ。こんなふうに映像がつながるんだ!」と思いました。かなり新鮮で、すごく面白い映像になっていました。

ーー橋本さんご自身は普段、アクション映画をよくご覧になるんですか?

橋本:アクション映画は好きですね。海外のものをよく観ていて、最近は『マトリックス』を観ました。

ーー最新作の『マトリックス レザレクションズ』ですか?

橋本:いや、1作目の(笑)。最新作はまだ観れていないんですけど、やっぱり1作目の『マトリックス』が一番面白いと思っていて、何度も観てしまうんですよね。

ーー『バイオレンスアクション』をやる上で、『マトリックス』など普段ご覧になっているようなアクション映画を参考にすることはあったんですか?

橋本:今回はアクションチームが画コンテのような映像を送ってくださって、アクション監督も細かく動きを振り付けてくださったので、しっかりその動きを真似するかたちで、私が何かアイデアを提案したりということはなく正確にアクション監督の演出を表現するために全力を尽くしました。

ーーなるほど。でも確かにあれだけ動きがあると、細かく振り付けがあるのとないのとでは全然違いますよね。

橋本:片手で日本刀を振り回して、もう片方の手で銃を撃つシーンもありましたから(笑)。ケイは何でもできるので、アクロバティックな動きが多かったですね。なので、多少の生傷は仕方ないなと思いながら撮影に臨んでいました。

バイオレンスアクション

ーーアクションはもちろん、コメディ要素も満載でした。瑠東東一郎監督とは今回が初タッグですよね。

橋本:はい、初めましてでした。瑠東さんはすごく面白い方で。純粋に笑いが好きで、直感的に「こうしよう」という即決力もあるので、私としてもすごくわかりやすかったですし、本当に監督に委ねるのみでした。あと、撮影中に監督自身がめちゃくちゃ笑ってくれるんですよ(笑)。やってる側としてはめちゃくちゃやりやすかったです。笑いながら「オッケー!」って言ってくれるので、すごく賑やかになりますし、現場の雰囲気もすごく良くて。瑠東組とのお仕事はめちゃくちゃ楽しかったですね。

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