中村倫也が語る『石子と羽男』の作品作り 挑戦したい役は「綿郎のような父親」
7月期のTBS金曜ドラマ『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』で、1回で司法試験予備試験と司法試験に合格した高卒の弁護士・羽男を演じるのは、今をときめく俳優・中村倫也。本作は、4回司法試験に落ちた崖っぷち東大卒パラリーガル・石子(有村架純)と、“石羽コンビ”として、誰にでも起こりうる珍トラブルに挑む異色のリーガル・エンターテインメント。
ドラマに映画に舞台に、2022年も役者最前線を突っ走る中村に、本作における役作りとこれからの活動について語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
やりたい役は“父親役”
ーー映画『ファーストラヴ』ぶりの弁護士役になります。前回よりも法律の内容に触れる作品かと思いますが、今回新しく法律に触れて驚きや発見はありましたか?
中村倫也(以下、中村):六法全書を初めて買いました。フォトグラフィックメモリーだからセリフではいっぱい読めるけど、字面でどういう描かれ方をしているのかを見るために。あれはすごいですね。逆にこの分厚さだけで、過去の条文が全部網羅できているのが不思議でした。ちょっとページをめくったら、200条から300条にすぐ変わっちゃうような細かい書かれ方で。
ーー羽根岡はブランディングを結構気にするキャラクターかと思います。ご自身と共通する部分はありますか?
中村:こういう役をいただくことが多いので、そう見られているんだなとその都度思いますけど、僕自身、ブランディングは特にしていないです。役者としての自分と普段の自分との違いも、年々なくなってきていますね。
ーー役者としてやりたい役はありますか?
中村:僕に子持ちのイメージはないでしょうけど、父親役。今回のさだまさしさんがやられている綿郎さんのように、全体を見てにこやかで包容力のある役はやりたいですね。
ーー第2話では親子がテーマでしたが、いかがでしたか?
中村:塾に子供がいっぱいいましたけど、良かったですね。(木村)佳乃さんの息子役をやった子(小林優仁)が賢い子で。僕は普通にこのテンションで子供と話しますけど、楽しかったです。栄一役の横山歩も本当に小さい頃から知っています。彼が2、3歳のときに『星ガ丘ワンダーランド』を一緒にやって、その後『スーパーサラリーマン左江内氏』(日本テレビ系)でも共演しました。大きくなったなと思いました。
ーー「親も頑張って親になっている」という有村さんのセリフがありましたが、そのテーマについて考えたことはありますか?
中村:「親が頑張って親をやっている」というのは、いつの年齢だか分からないですけど、大人になるにつれて知ることじゃないですか。小さい頃は自分の親だったり、先生や誰かが言うことが正しいと思っていたけど、でもどうやらそうじゃないということを知っていくわけで。自分が親になる歳になってくると、親だったけれど、不完全な人間なんだなと身に染みるわけで。