『賭ケグルイ双』『メイドインアビス』『シャドーハウス』 ギャップのある夏アニメ3選

絵柄とギャップのある大人向け夏アニメ3選

 7月に入り夏アニメが続々とスタートしているが、今期は人気のシリーズものや新作アニメが幅広く出揃っている印象だ。そこで、今回は絵柄と内容にギャップのある夏アニメ3選を紹介したい。

『メイドインアビス 烈日の黄金郷』

 つくしあきひとによる人気漫画が原作の第2期『メイドインアビス 烈日の黄金郷』。2019年に放送された『劇場版総集編 メイドインアビス』に続いて、2020年には『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明』が公開されるなど、長きに渡ってファンから愛されている作品だ。

 探窟家見習いである主人公のリコが、ある日レグと名付けるロボットと出会い、人類最後の秘境とも呼ばれる未知なる領域・アビスの深層へと足を踏み入れる冒険ファンタジーとなっている。謎に包まれたアビスへと進んでいく2人の果敢な挑戦は、冒険心が大いにくすぐられる。

 本作の特徴として登場人物のデザインが可愛らしいということが挙げられる。一見ほのぼのとした日常系アニメのようかのようにも思えるキャラクターデザインだが、ストーリーが進むに連れてかなり骨太な内容に移り変わってゆく。第1期の第10話でこれまでのゆるい展開から一気に想像を絶するようなハードな展開になり、視聴者を大いにざわつかせたのも記憶に新しい。これから待ち受けるであろう過酷な現実を目の前に絶望した視聴者も多かったのではないだろうか。

 第1期と総集編の続編となる『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明』では黎明卿ことボンドルドとの対決が描かれたが、7月からスタートする第2期では新たな仲間としてプルシュカを迎え、深界六層へと進んでいくリコたちのこれまで以上に壮絶な冒険が描かれる。

『シャドーハウス 2nd Season』

 前作から約1年ぶりとなる続編『シャドーハウス 2nd Season』が7月8日より放送スタートする。本作は『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載中の漫画が原作となっており、これまでに発行部数は累計170万部を突破。

 シャドーハウスと呼ばれる不思議な洋館を舞台に、貴族の真似事をする顔のない一族・「シャドー」とシャドーに仕え“顔”を務める「生き人形」が共に生活している。物語の前半では生き人形のエミリコとシャドーのケイトの微笑ましい日常が淡々と描かれているが、「お披露目」が始まると様相は一変。生き人形の正体やシャドーハウスの実態が徐々に明らかになっていき、エミリコとケイトはシャドーハウスの秘密を探り始めるようになる。

 洋館と舞台としたほのぼのストーリーの体裁を取りながらも、ストーリーが進むにつれてシャドーハウスの実態が明らかとなっていくミステリアスな展開は多くの視聴者を虜にしている。

 また本作はシャドーと生き人形の関係性も面白い。賢くいつも冷静沈着なケイトだが、エミリコはやる気こそあるが空回りも多いドジっ子。そんな性格の異なる2人が「お披露目」で絆を深め、協力して課題をクリアしていく姿は実に感動的だった。第2期でも2人のコンビネーションにぜひ注目してみてほしい。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アニメシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる