今週末公開の新作は興行がまったく読めない「チャレンジ作」ばかり

興行がまったく読めない「チャレンジ作」

国内映画興行ランキング

 先週末の動員ランキングは、『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』が土日2日間で動員27万9000人、興収3億9700万円をあげて4週連続で1位を獲得した。累計成績は、早くも動員500万人、興収69億円を突破している。公開からの24日間の累計では動員500万9521人、興収69億6815万1200円。現時点では、興収70億円を突破している。

 期待された『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は(先週の本コラムでも予想した通り)週末の動員ランキングでは初登場2位。もっとも、ゴールデンウィーク興行の真っ只中に公開された同作は、通常の金曜日公開ではなく水曜日公開となった作品。公開日から5日間の累計では動員78万8537人、興収12億1338万5750円。これは北米圏を除いたワールドマーケットにおいては、韓国、英国、メキシコ、ブラジル、インド、オーストラリア、フランス、インドネシアに次ぐ9位の成績(※)。フェイズ4に入った『ブラック・ウィドウ』以降のマーベル作品が中国マーケットからはじき出されていることもふまえないといけないが、こうした順位からも日本においてようやくマーベル映画が定着したことがうかがえる。

 今週末は『シン・ウルトラマン』、『流浪の月』、『バブル』と、それぞれ興行分析的に注目すべき作品の公開が重なっている。『シン・ウルトラマン』は庵野秀明のファンが押しかけることでとりあえずスタートダッシュは間違いのないところだが、初動以降の展開がまったく読めず、最終興収は20億円台程度にとどまるだろうという声から、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に続いて100億円超えを狙っているという噂まで聞こえてくる。

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