『ちむどんどん』“豚のアババ”が話題に 心を少しずつ開いていく和彦の変化が

『ちむどんどん』“豚のアババ”が話題に

 『ちむどんどん』(NHK総合)第3話では、暢子(稲垣来泉)や賢秀(浅川大治)との交流で、和彦(田中奏生)が少しずつ比嘉家の兄妹に親しみを感じていくさまが描かれた。

 和彦は「東京のおいしいものの話聞かせて」と話しかける暢子を無視するのだが、諦めない暢子に押し切られたのか一緒に山へ出かけることに。山の奥へとぐんぐん突き進み、山の食材を見つけては美味しそうに頬張る暢子を見て、和彦は呆れた顔で「野生児」と呟いた。沖縄がつまらないと話す和彦を、暢子は食事に誘う。みんなで食べるのが楽しいと話す暢子が「東京にいた時はお父さん、お母さんと一緒に食べたんでしょう?」と無邪気に聞くと、和彦の表情がこわばった。

 第1話から和彦が沖縄での生活に気が乗らないさまは伝わっていた。第2話での「僕、もう帰っていい?」と言うぶっきらぼうな物言いは、和彦の父・史彦(戸次重幸)が言っていた「ちょっと難しい年頃」を思い起こさせる。しかし第3話での、ケガをした暢子にかけた「ごめんな」と心配そうに見つめる表情から、単にぶっきらぼうな性格というわけではないのがわかる。「大丈夫。なんくるないさぁ」とおおらかに返す暢子を見て、田中は一瞬驚いたような表情を見せた。暢子の寛容さが和彦の心を少しずつ開いていく。そして和彦は、自分の両親の仲が悪いことを打ち明けた。

 賢秀と智(宮下柚百)との交流でも、和彦の様子に変化が見られた。和彦は「沖縄角力で勝負しよう」と賢秀に誘われ、角力をとる。案の定、賢秀と智には敵わず、「一番弟子にしてやる」という賢秀の誘いに「嫌だよ」「うれしくない」と淡々と返すさまは、相変わらずそっけない。だが、彼らの心の距離が縮まったようにも感じられた。

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