『真犯人フラグ』明らかになった瑞穂の姉の存在が今後の鍵に? まだまだ不可解な点を整理

『真犯人フラグ』まだまだ不可解な点を整理

 凌介(西島秀俊)を襲って篤斗(小林優仁)を連れ戻そうとしたバタコ(香里奈)、一星(佐野勇斗)を拉致した本木(生駒里奈)と、逮捕ラッシュが待ち構えていた前回のクライマックス。2月20日に放送された『真犯人フラグ 真相編』(日本テレビ系)第17話は、ドラマ終盤戦へと向かうための地盤固めといったところか。真帆(宮沢りえ)の一件はとりあえず置いておいて、今回は篤斗の誘拐の真相と、一星と本木との関係にフォーカスが当てられる。いくつかの真相が明かされたところで、また新たなミステリーないしは伏線がちらつくわけだが。

 バタコに誘拐される日の朝に光莉から言われた言葉によって、自分が凌介の実の子供ではないと不安を感じていた篤斗。その心を開くため、今度こそサッカーを一緒に練習することを凌介は提案する。一方、「かがやきの世界」の教祖(相築あきこ)やバタコに事情聴取を行う阿久津(渋川清彦)。同じころ篤斗も誘拐された後の出来事を話し始める。そして一星は自力で本木の家から脱出し、光莉や凌介たちと再会を果たす。そんななか瑞穂(芳根京子)は一星の会社の金城(青木瞭)から、あることを一星に確認してほしいと頼まれるのである。

 前回のクライマックスでかなり意味深に登場した、「かがやきの世界」に置かれたふたつの死体。それがバタコの元夫である中村充(前野朋哉)とその母親であるということがわかるあたりは少々拍子抜けな感じは否めない。この「かがやきの世界」周りについては、ぷろびん(柄本時生)の相棒である町山(遼太郎)が洗脳されたかのような発言を繰り返したり、教祖自身はビジネス目的で宗教をやっていると語ったり、バタコが“影断ちの儀”を使って凌介が家族を殺したのだと篤斗に虚偽の記憶を植え付けたということがわかる。気になる点は多いとはいえ、物語の核心に迫りそうなミステリーはこの線上からは片付いたと考えていいだろうか。

 そして監禁されていた本木の部屋から自力で逃げ出した一星に、金城から頼まれて瑞穂が訊ねる本木との高校時代の関係。いじめられていた本木を救い、王子様とシンデレラとなったこと、見えないところから一星を支えていたという卒業後の関係性、光莉を拉致した理由などが語られていく。第15話で光莉が明かした内容と合わせて、家出から救出までのおおまかな流れは見えるが、まだトンネルの携帯電話やローファーの件、本木が林(深水元基)を追っていた理由がはっきりとしない。さらに一星の入院している病院に現れた強羅(上島竜兵)に、なぜか頭から血を流した状態で見舞いにやってくる一星の母すみれ(須藤理彩)。やはりまだ一星まわりは不可解な点が多い。

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