林遣都に翻弄されっぱなしの『愛しい嘘』 深まる雨宮秀一の“中野幸”説 

『愛しい嘘』深まる秀一の“中野幸”説

 『愛しい嘘~優しい闇~』(テレビ朝日系)放送後、毎回のごとくTwitterで「#雨宮くん」でトレンド入りを果たす物語の超重要人物・雨宮秀一(林遣都)。いつも紳士的で穏やかなのに、望緒(波瑠)の頬をツンツンするお茶目な仕草や、優美(黒川智花)に暴力を振るっていた夫・正(徳重聡)を追い詰める策略的な一面も見せ、私たちはその一挙手一投足に魅せられてやまない。

 そんな掴みどころのないキャラクターだからこそ、同級生“連続不審死”事件の黒幕説が一向に消えないでいる。第5話でも秀一の王子様ぶりに拍車がかかる一方で、ラストには衝撃の過去が明らかになるなど、大いに視聴者の心をかき乱した。

 正に刺されて重傷を負ったものの、秀一はなんとか一命を取り留めた。病院に駆けつけた望緒は心を撫で下ろすが、優美の不倫相手は秀一だったのではないかという疑惑が新たに浮上する。これを機に秀一の身辺調査を始める玲子(本仮屋ユイカ)に対し、望緒は彼の潔白を証明しようと決意。稜(溝端淳平)と共に優美の車に装備されたカーナビの走行履歴を調べることに。そこで明らかになったのは、優美が奈々江(新川優愛)を殺した日に誰かと喫茶店で落ち合っていたこと。店主によると、店にきていた娘の名前「幸(みゆき)」を呼んだ時、優美が会っていた男性はギョッとした様子で振り返ったという。

 幸といえば、稜、玲子、優美、奈々江の4人が打ち上げた花火によって自宅が火事になり、両親を失った同級生・中野幸と同じ名前だ。男性にしては珍しい名前であることから偶然とは思えない望緒は、中野が転校した後のことを知るために恩師の田村(近藤公園)を訪ねる。火事の後に中野が身を寄せていた親戚の家の住所を教えてもらうことができ、2人は玲子を誘って向かうことにした。

 望緒はそれまでの間、退院した秀一のマンションで甘い時間を過ごす。酔っ払った望緒を肩に寄せて抱きしめるだけで「記憶に残らないなんて嫌だから」と手は一切出さず、朝に早く起きて手料理を振る舞う“完璧彼氏”ぶり。爽やかな笑顔に似合う白シャツが秀一の潔白を証明しているようだった。

 秀一を信じたい気持ちをさらに強めた望緒は、すでに親戚の人間も亡くなって空き家と化していた中野の家へ。鍵も空いており、中に入ることはできたが、中野の消息はつかめず。そんな時、誰かが家のドアを強く叩き、外に出てみると望緒やりえ(松村沙友理)を襲ったと見られる“ミリタリーコートの男”が走り去るところを目撃。稜は跡を追うも、途中でその姿を見失ってしまった。

 気になるのは自転車とぶつかった拍子にフードが外れ、男の顔を見たはずの稜が望緒と玲子に何も言わなかったこと。男の顔が中野、もしくは秀一を刺して逃亡中の正(彼は犯行に及んだ際にミリタリーコートを着ていた)だったとしたら、「まさか中野くん?」と望緒に聞かれた時にそのことを話すはずだし、仮に全く知らない人物であっても顔の特徴について言及しないのは不自然だ。何か言えない事情があったと仮定するなら、やっぱりその人物は望緒たちに限りなく近しい人物なのではないだろうか。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる