林遣都、30歳を超えて変化した同世代へのライバル心 『愛しい嘘』SNSでの反響も糧に
テレビ朝日系にて放送中の金曜ナイトドラマ『愛しい嘘〜優しい闇〜』が注目を集めている。本作は、愛本みずほによる人気漫画を実写化したラブサスペンス。中学卒業から14年経ったある日、不意に開催された同窓会。しかし、同窓会に出席した仲良し6人組のメンバーが次々と亡くなっていく事件が発生する。第1話のラストから衝撃の展開を見せた本作に、SNSでは視聴者による考察が盛り上がりを見せている。
今回は、主人公・望緒(波瑠)の初恋の相手で、同窓会の主催者でもある雨宮秀一役を演じる林遣都にインタビュー。作品の魅力や、同世代の俳優が多い現場の雰囲気について聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
「脚本をもらうたびに鳥肌が立つんですよ」
――第一報の際、雨宮役は「やりがいしかない」とコメントされていました。
林遣都(以下、林):愛本さんの原作を読ませていただいたら、作品自体がすごく面白くて、本当に手が止まらない展開で。その後に脚本を読ませていただいたんですけど、オリジナル要素も含まれていて、脚本をもらうたびに鳥肌が立つんですよ。雨宮は漫画の中でも色々と怪しさはあるんですけど、大きく言えば学生時代からの人気者で、なんでもできる王子様のような存在。でも、雨宮のことを知っていくに連れて、本当にしっかりと生い立ちや背景を背負って、常に感情を込めてやっていかないとボロが出る役だなと感じました。しっかりと役と向き合っていかなければいけないなと思いました。
――原作や脚本に描かれていないところまで想像力を膨らませて?
林:それがすべてかもしれないです。そこがないと、ふわふわしてしまうので。描かれていない部分は体験することができないので、そこをいかに自分で想像して埋めていくか。そうすることで、自分自身も現場に立った時に気持ちが乗ったり、セリフが染み込んでいったりしますし、そういう状態でないとずっと悩み続けてしまうタイプなんです。
――お話を聞いて、林さんのお芝居は“演じている”のではなく“生きている”ように見えるのは、そういうところからくるものなのかと感じました。
林:ありがとうございます。ドラマ、映画、舞台、どのジャンルのお仕事も、そこのベースは変わらないです。でも、堅すぎると思うところもありますし、そこだけがすべてじゃないと思わされることもあって。そういう時には共演者や監督とのコミュニケーションを大事にして、とにかく柔軟に、どういう作品、どういうシーンにしていくか、というのを大切にしながら作っていっています。
――ちなみに、今回の雨宮役の軸はどこに置いていらっしゃいますか?
林:軸……言えないですね(笑)。物語のヒントを与えたくないなっていう気持ちがあるので。
――ミステリアスですね(笑)。
林:はい(笑)。でも、しっかりと自分の中に軸はあります。たぶん、共演者の方はそれぞれみんな軸があると思います。この作品がすごいのは、サスペンス要素が強いのに、変に「視聴者の方にバレないように」とか「視聴者の方をはぐらかそう」とか、考えていないところ。監督やプロデューサーさんも「その時の、その役の気持ちで起きていることに忠実に動いてもらえたら」と。そうやって僕たちが演じていても、きっと答えは簡単には出ない作品だと思っています。
――サスペンスなのにすごいですね。
林:そうなんですよね。原作の素晴らしさをベースに置きながら、監督や脚本家さん、プロデューサーさんが膨らませて生み出したものが、本当に時間をかけて緻密に作られていて。僕自身、脚本をいただくたびに衝撃の連続ですし、そこを信じて第1話からやっています。全部終わって見返した時には、驚きの連続だと思います。
――共演者には同世代の方が多いですが、現場の雰囲気はいかがですか?
林:波瑠さんをはじめ、安心感しかない現場です。10代の頃から知っている方であったり、ずっと活躍を見てきた方だったりと、大人のサスペンスであり、すごく面白いドラマで一緒にお芝居をできることを誇らしくも感じています。そこを噛み締めながらやっていて、毎日すごく楽しいですね。本仮屋(ユイカ)さんや(溝端)淳平くんが、ムードメーカーでありつつ引き締め役でいてくれて、本当にいい雰囲気だと思います。