林遣都×溝端淳平のマウント合戦も見どころに 『愛しい嘘』ラストの展開も雨宮の仕掛け?

『愛しい嘘』ラストの展開も雨宮の仕掛け?

 毒入りワインを飲んだ優美(黒川智花)が、奈々江(新川優愛)を殺したのは自分だと言い残して息絶えた。夫・正(徳重聡)からDVを受けていることや、そんな夫に隠れて不倫していることを馬鹿にされ犯行に及んだというが、理由はそれだけではない。優美が見た走馬灯には、不倫相手から指示されて奈々江をドライブに連れ出す場面も。

「犯人は、私たちのなかにいる」

 第1話冒頭の望緒(波瑠)によるナレーションによれば、犯人は中学時代の仲良し6人組のうちの誰か。すでに奈々江と優美は殺されてしまったので、残りは4人となる。これまでは同窓会を企画した秀一(林遣都)が抜群に怪しかったが、『愛しい嘘~優しい闇~』(テレビ朝日系)第4話では新たな容疑者が浮上した。

 優美のポケットから毒物を包んだ紙が見つかったことから、警察は死因を服毒自殺と判断。しかし、新たな人生を歩む決意を固めていた優美が自殺するとは考え難く、玲子(本仮屋ユイカ)は優美が旦那を殺そうとしてワインに毒を混ぜたが、会場にいた不倫相手が優美との関係がバレることを恐れ、直前で彼女のワインを毒入りのものとすり替えたのではないかと推測した。ただ玲子が知ってか知らずか、あの状況でそれができるのは正の隣にいた秀一か、優美にワインを渡した稜(溝端淳平)しかいない。そんな2人から同時に昔から好きだったことを告白されたばかりの望緒に魔の手が忍び寄る。

 以前から優美の不倫を疑っていた正がその相手として目をつけていたのは稜の方だった。優美が正に隠して所持していたスマホの通話履歴から、頻繁に稜と連絡を取っていたことが明らかになったという。最愛の妻を失い、完全に正気を失った正に詰め寄られた望緒は玲子と秀一に相談。2人から幼なじみとして真相を確かめてほしいと言われ、稜に連絡を取るも、彼の実家である深沢ワイナリーが管理体制の甘さから死者を出したとして酷い誹謗中傷を受けていた。

 奈々江を偲ぶ会を稜のワイナリーで開催しようと言い出した自分の責任だと落ち込む望緒。一方、お店に落書きされたり、畑が荒らされたりと理不尽な目に遭っているにもかかわらず、むしろ事件のことばかりに気を取られて仕事がおろそかになっている望緒を心配する稜がひたすら優しい。結局優美と頻繁に連絡を取っていたのも、実は深沢ワイナリーの経営が厳しく、融資を受けるために銀行員の父を持つ彼女に相談していたからだった。そもそも一世一代の告白をした相手に、違う女性との不倫を疑われるなんて不憫な気も……。

 そんな稜を演じる溝端淳平は、現在放送中の『ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○』(フジテレビ系)や昨年放送された『天国と地獄~サイコな2人~』(TBS系)をはじめ、予測不能な女性の言動に振り回される役が似合う。「第19回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞して以降、俳優として数多くのテレビや映画に出演してきた溝端だが、巧みなトーク力とノリの良さでバラエティ番組でも活躍しているからか“近所にいるお兄ちゃん”のような親しみやすさがある。今回も自分のことを全く意識していない望緒を一途に思い続ける稜の切なさを存分に引き出しており、観ている方は彼の長年の思いが報われてほしいと願わずにはいられない。

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