アスガー・ファルハディが社会に潜む欲望とエゴをあぶり出す 『英雄の証明』予告編公開
4月1日公開の映画『英雄の証明』の予告編が公開された。
本作は、『別離』と『セールスマン』で米アカデミー賞外国語映画賞を受賞したアスガー・ファルハディ監督の最新作。主人公の振れ幅の大きな運命を通して、真実というものの曖昧さや、社会に潜む欲望とエゴを現代的な切り口であぶり出すヒューマン・サスペンスとなっている。
人間の倫理観を問う普遍的なテーマを追求するにあたって、SNSやメディアの影響力に着目した本作は、カンヌ国際映画祭グランプリのほか、第93回ナショナル・ボード・オブ・レビュー脚本賞、外国語映画賞などを受賞し、本年度米アカデミー賞国際長編映画賞ショートリストに選出された。
公開された予告編は、借金のため刑務所に服役しているラヒムが、休暇中に金貨を拾い、落とし主を探して銀行を訪ねるシーンからはじまる。借金があるにもかかわらず金貨を返却したことがテレビで報道されると大反響となり、“正直者の囚人”として美談の英雄に祭り上げられていく。しかし、SNSで金貨の行方を問う噂が広まると状況は一変。金貨を返した相手を探し奔走するラヒムは、父親を信じる吃音症の幼い息子も巻き込み、周囲の狂騒に翻弄されてゆく。
あわせて、主人公ラヒムらの姿が切り取られた場面写真も公開された。
■公開情報
『英雄の証明』
4月1日(金)Bunkamura ル・シネマ、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテにて公開
監督・脚本・製作:アスガー・ファルハディ
出演:アミル・ジャディディ、モーセン・タナバンデ、サハル・ゴルデュースト、サリナ・ファルハディ
配給:シンカ
提供:シンカ、スカーレット、シャ・ラ・ラ・カンパニー、Filmarks
後援:イラン・イスラム共和国大使館イラン文化センター、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
2021年/イラン・フランス/ペルシア語/2.39:1/5.1ch/127分/日本語字幕:金井厚樹/字幕監修:ショーレ・ゴルパリアン
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