『ファイトソング』間宮祥太朗の告白成功で物語が一気に動く 菊池風磨の勝機は?

『ファイトソング』間宮祥太朗、告白成功!

 幼い頃から聴き続けてきた、母が好きだった曲の作者である芦田(間宮祥太朗)と運命的な出会いを果たした花枝(清原果耶)。しかし突然、芦田から付き合ってほしいと言われてしまう。感動的な雰囲気から一転して微妙な空気になりながら芦田の部屋を出るも、こみ上げてくる嬉しさを噛み締める花枝。その姿に嫉妬心を抱いた慎吾(菊池風磨)は、花枝に謝罪しようと再びサンシャインクリーニングに依頼した芦田の家を直接訪ねるのである。

 第1話のクライマックスからなかなか突拍子もない動きを見せた火曜ドラマ『ファイトソング』(TBS系)。1月18日に放送された第2話で、この物語の本筋と呼べる部分が幕を開ける。それは恋愛経験の乏しい花枝と芦田のぎこちない、それでいて期間限定の恋愛の始まりであり、同時にそこに慎吾を含めた三角関係が構築されていく。劇中の台詞にもある“心が大きく動く”ということを主題にした、魅力的なラブストーリーが始まる予感が一気に高まることは止めようがない。

 前回明らかになった、花枝が抱えている秘密である聴神経腫瘍が見つかり、進行すると聴力が失われてしまう可能性があるということ。その手術の日までに思い出づくりをしたほうがいいという主治医のアドバイスによって、花枝は芦田の申し出を受け入れることを決める。一方で芦田の方は、契約を打ち切られないよう良い曲を書くことを求められ、人の心を理解したいと考える。途方もなく不器用ではあるが、2人の動機付けはいずれも極めて前向きであり、互いに良い方向へと導くきっかけとして「恋愛」を堂々と用いる恋愛ドラマというのはなかなか好意的に映る。

 それだけに、この“期間限定”ということがこのドラマのひとつのポイントとなるのだろうか。概ね連続ドラマは放送時期と劇中の日取りを重ねる傾向があるだけに、花枝の手術日=2月20日の前日まで、とあえて中途半端な時期に期日を設けているところが気になるところ。そこを折り返し地点に前半・後半と物語の流れをがらりと変えるのか。そこにはもちろん慎吾も含めたメインの三角関係や、すでにはっきり見え隠れしている花枝ー慎吾ー凛(藤原さくら)の三角関係、今回かすかな“心の動き”が見られた花枝ー芦田ー弓子(栗山千明)の関係も関与してくるのだろう。なんだかその辺りは、登場人物を満遍なく描く群像性に重きを置く韓国ラブコメを彷彿とさせるものがある。

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