イ・ドヒョン、チャン・ギヨン、ソン・ガン 2022年もブレイク必至の韓国俳優【20代編】
『ヴィンチェンツォ』、『賢い医師生活』、『イカゲーム』、さらには『恋慕』など数々のヒット作が誕生し、2021年も日本のみならず世界中でさらなる勢いを持って人気を博した韓国ドラマ。緻密な脚本と卓越した演出力はもちろんだが、高い演技力と華やかなビジュアルを誇る俳優たちも、劇に没入させる大きな要素だろう。本記事では、昨年に引き続き2022年もブレイク必至の俳優3人を、おすすめの出演作とともに紹介したい。【20代編】
イ・ドヒョン
韓ドラ界のスターへの階段を駆け登っている今最もアツい俳優といえばイ・ドヒョンだろう。「Asia Artist Awards(アジアアーティストアワード、略:AAA)」などで新人賞を受賞するキャラクター消化力と隙のない熱演で、劇を導いていることはもちろん、彼の凄みは、『刑務所のルールブック』でデビューしてから、『ホテルデルーナ』、『Sweet Home-俺と世界の絶望-』、『18アゲイン』、『怪物』など、出演した作品が作品性とともに話題性まで牽引していることだ。2022年は、『トッケビ』、『太陽の末裔』を手がけたキム・ウンスク作家の新作『ザ・グローリー』にトップ女優ソン・ヘギョと出演予定で、彼のフィルモグラフィーにまた新たな名作が追加されそうだ。
『18アゲイン』
毎回異なる表情を見せるだけでなく、甘いルックスでファンを虜にしている彼の沼入り必至の主演作といえば、2009年にアメリカで公開されたコメディ映画『セブンティーン・アゲイン』が原作となっている『18アゲイン』だ。本作品でドヒョンは、現在の人生を悲観して再び18歳の高校生に戻ったホン・デヨン(コ・ウヨン)役を熱演し「百想芸術大賞」で新人賞を受賞した。外見は爽やかな高校生だが、歩く姿や話し口調など細かな所作に至るまで“おじさんっぽさ”を徹底した芝居には、フッと笑いが込み上げるとともに、その演技力の高さに感心してしまう。一方で愛する子供たちを想い、涙を浮かべる姿には強烈な父性を感じさせるその奥深い表現力が見事だ。初めて主演に抜擢されたとは到底思えない驚くべき演技力を披露した本作は、彼の底知れぬ可能性を示した作品だと思う。
『五月の青春』
そしてもう1作が、映画『タクシー運転手〜約束は海を越えて〜』でも題材になっている、1980年5月に韓国南部の光州で実際に起きた光州民主化運動の時代を背景に、光州で生きる若者たちの愛の物語を描いた切ない青春ドラマ『五月の青春』。本作でイ・ドヒョンは、婚外子として生まれ、蔑視と拘りを受けて育ったが、逆境の中でも人生の意味を探す医学生ヒテを演じた。歴史の渦の中、悲痛な現実に挫折しながらもミョンヒ(コ・ミンシ)に対する愛と堅い信念を失わず、遂げられない胸痛の愛を繊細に表現している。
チャン・ギヨン
作品ごとに180度変わる桁違いな表現力で、次世代を担う演技派のチャン・ギヨン。『ゴー・バック夫婦』、『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』で脇役ながら強烈な印象を残し、地上波初主演作となった『ここに来て抱きしめて』では、第55回「百想芸術大賞」でテレビ部門新人演技賞を受賞。ソン・ヘギョと共演を果たした新ドラマ『今、別れの途中です』は、動画プラットフォームViKiでヨーロッパ、南米、北米、インド、オセアニアの5大市場で1位を獲得し世界中から注目を集めている。入隊し22年は空白期間となるが、本作が1月から日本でも配信されるため、今後さらなる旋風を巻き起こすことは間違いない。
『恋愛ワードを入力してください~Search WWW~』
そんな彼の魅力から抜け出せなくなる、必見の主演作が『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』『ミスター・サンシャイン』などを手掛けた制作陣が再び集結した『恋愛ワードを入力してください~Search WWW~』だ。一夜を過ごしたことから恋が始まるバリキャリ大人女子×年下男子の恋愛模様を描く一方で、恋も仕事も自ら切り開いていく、働く女性たちのお仕事ドラマ要素が強い。本作でギヨンは、ゲーム音楽会社の社長のパク・モゴン役で、これまでのミステリアスなイメージからガラリと変身し、10歳年上のキャリアウーマンにまっすぐに想いを伝えるストレートな年下男子役を好演。当時、チョン・ヘイン、パク・ボゴムに続く一大年下男子ブームを巻き起こし、彼の人気を不動のものにした。
『九尾の狐とキケンな同居』
もう1作が999歳の九尾の狐と女子大生が繰り広げるファンタジーラブコメディ『九尾の狐とキケンな同居』。本作でギヨンは韓国では、おなじみの民話上の狐の妖怪“九尾の狐”であるウヨを演じている。モデル出身の抜群スタイルから繰り出される甘いセリフと、時折見せる不器用さや嫉妬する姿は、女心を揺さぶること間違いなしだ。