笠松将は痕跡を残し続けることができる俳優だ 力量を知ることができるオススメ映画3選

笠松将の“覚悟”に触れる映画3作

 またも大きな飛躍を果たした2021年の笠松将。年始から『君と世界が終わる日に』(日本テレビ系)が放送され、等々力比呂役の好演で彼の存在を知った方も多いことだろう。大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合)ではクライマックスに主人公の孫役として登場し、座組が有終の美を飾るのに貢献。『岸辺露伴は動かない』(NHK総合)で取り組んだ役の再現度の高さと妙演ぶりも話題となった。映画、ドラマ、配信作品にミュージックビデオまで、活動のフィールドをさらに拡張し、さらに足場を固めた印象だ。そんな笠松の力量を知ることができる、オススメ映画3本を紹介したい。

『デイアンドナイト』(2019年)

『デイアンドナイト』(c)2019「デイアンドナイト」製作委員会

 映画『響 -HIBIKI-』(2018年)をはじめとする数々の作品に出演してきた笠松に対し、それまでは「何となく気になる存在」だと思っていた筆者が、「めちゃくちゃ気になる存在」に変わったのが『デイアンドナイト』での演技だ。俳優の山田孝之がプロデューサーに徹した同作は、「人間の善と悪」をテーマにしたノワール映画。父の死をきっかけに裏稼業の世界に堕ちていく男と周囲の人々の関係を描いたもので、笠松が演じるのは男をチームに迎え入れる若きアウトローだ。夜な夜な裏稼業に勤しむ若者ではあるものの、ときに無邪気で愛らしい笑顔を見せる、愛嬌あふれる“あんちゃん”だ。アウトロー役は笠松の得意どころでもあり、彼自身の魅力が十二分に活きた好演を披露している。

『花と雨』(2020年)

 ラッパーのSEEDAによる「花と雨」を原案とした映画『花と雨』は、笠松将という俳優を語るうえで欠かせない作品だ。これはSEEDAの自伝的映画で、彼が駆け出しの頃の日々の物語を綴っている。笠松が演じている吉田役は、オーディションで勝ち取ったものであり、これが長編映画での初めての主演となった。笠松自身、かねてよりSEEDAのファンであったというのだから、プレッシャーはあったはずだし、それを乗り越えたいまは非常に思い入れのある作品だろう。彼にとって、“名刺代わりの作品”なのだ。役を演じるというのは、誰かの人生を背負うこと。しかも吉田役で背負う人生は、実在する人物の人生でもある。本作では当然ながらラップまで披露しており、笠松の“覚悟”に触れることができる作品である。



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