『二月の勝者』ついにラスト=合格発表 視聴者の生徒たちへの思い入れの強さを実感
そんな黒木の自問自答と苦しみに、ひとときでも「正解だった」と答えをくれるのは子どもたちの存在。桜花ゼミナールの子どもたちは続々と志望校への合格を果たし、難関校合格も相次いだ。晴れ晴れとした子どもたちの顔を、黒木は優しい顔で見つめる。
3つの難関校に合格した順(羽村仁成)は、家庭の事情を考慮し自らの意思で、開成中学への入学を辞退した。けれど、諦めずに最上位校に挑戦できたこと、自分のための受験が出来たことを満足げに振り返り「いい受験だった。超満足してる」と、輝く瞳を黒木に向ける。「君は最高の男です」と黒木が差し出した手には、「おめでとう」ともう一つ、「ありがとう」の意味も込められているように感じた。
「星を拾って投げている」。黒木のかつての言葉とスターフィッシュ(=ヒトデ)の意味にようやく辿り着いた灰谷(加藤シゲアキ)。スターフィッシュの生徒たちは、みな学ぶことに純粋だ。「学ぶことは楽しいこと」であると、黒木に教え続けてくれる存在である。学びとは、受験とはーー同じ議題を同じ視点で、今は違う立場から考えている2人のスーパー講師。この先も盟友であり続けるだろう彼らが「子どもの未来」を深く考え、語り合った思いは、視聴者に投げかけたメッセージだったのではないだろうか。
桜花ゼミナールでは、息つく間もなく次年度の受験の準備が始まる。「絶対に合格させてみせます」「ともに、二月の勝者となりましょう」。声高な宣言はきっと、黒木が自らに課した責任。第1話で黒木蔵人を印象づけたセリフが、最終回ではまた違う重みと厚みをもって胸を刺す。さまざまな伏線が回収された、スカッとするラストシーンだった。
■配信情報
『二月の勝者ー絶対合格の教室ー』
TVerにて1週間限定、Huluにて配信中
出演:柳楽優弥、井上真央、加藤シゲアキ、池田鉄洋、瀧内公美、今井隆文、加治将樹、住田萌乃、岸部一徳ほか
原作:『二月の勝者ー絶対合格の教室ー』高瀬志帆(小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』連載中)
脚本:成瀬活雄
音楽:小西康陽
主題歌: DISH//「沈丁花」(ソニー・ミュージックレコーズ)
テーマソング:NEWS 「未来へ」(Johnny’s Entertainment Record)
演出:鈴木勇馬ほか
プロデューサー:次屋尚、大塚英治(ケイファクトリー)
制作協力:ケイファクトリー
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
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