村雨辰剛、『カムカム』安子編の重要人物として登場 にじみ出る優しさと気品

村雨辰剛、安子編の重要人物として登場

 初代ヒロイン・安子(上白石萌音)が岡山に戻ってきて、新たな登場人物が物語を活気づけているNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』。“不気味”とも言える存在感を放つ雪衣(岡田結実)、登場人物上最高(?)の明るさを放つきぬ(小野花梨)の夫(小林よしひさ)など、物語に新たなスパイスが加わる中、第28話から本格登場し、安子編の重要人物となりそうなのが、村雨辰剛演じる米軍将校ロバート・ローズウッドだ。

 ロバートは花屋の女性から花を買おうと交渉しようとするものの、英語が理解できない女性は怒られていると勘違いしてしまう。双方が困っているところに、安子が現れ、通訳としての役割を果たすのだった。

 『カムカムエヴリバディ』というタイトルのとおり、本作は英語が大きなテーマのひとつとなっている。安子は稔(松村北斗)を通して英語を学ぶ楽しさを知り、稔亡き後も娘・るいとの日々の生活の潤いとして、英語が常に側にあった。安子がここまで英語で会話をした相手は稔だけであり、英語でやり取りしたシーンは互いの思いを打ち明け合う、作品全体の中でも極めて大事なシーンとなっていた。それだけに、安子が稔以外の相手、しかも英語を母国語としている相手として話す相手がいかに重要な存在であるかは物語を追ってきた視聴者なら分かるだろう。その相手が村雨が演じるロバートというわけだ。

 ロバートを演じる村雨辰剛は、過去にドラマ出演作はあるものの、本格的な“芝居”をするのは本作が初めて。スウェーデンで生まれ、高校卒業後に来日し、語学指導・通訳などを経て、庭師に転身し、日本国籍を取得。以降、NHK『みんなで筋肉体操』や、ドラマ『二つの祖国』(テレビ東京系)などに出演し、幅広い活動を展開している。ロバート役に抜擢されたのも、英語と日本語の両方を使いこなされる部分が大きかったのだろう。ただ、決してその風貌や語学スキルだけが理由ではなかっであろうことが、第28話の芝居を観ればすぐに分かる。

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