『カムカム』で過保護な稔の母役をどう演じるか YOUの憎めない魅力

『カムカム』YOU、やはり憎めない魅力

 連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)第2週では、ヒロイン・安子(上白石萌音)の家族に正々堂々と彼女との交際を申し込んだ大学生の稔(松村北斗)の姿が描かれたが、第3週では今度は稔に縁談が舞い込むようだ。予告編によると稔の両親が安子との交際に反対する中で、特に存在感を増しそうなのが彼の母親・美都里(YOU)のようだ。

 YOUは本作が朝ドラ初出演。昭和の時代に、稔があそこまで英語を身近に感じられているのはもちろん家業である雉真繊維を海外に展開させるためという志はもちろんのこと、何となくYOU演じる母親から醸し出されるハイカラぶりからも納得がいく。YOUの和装姿がいちいち粋に決まっている。美都里の洗練されたお洒落さ、全く肩に力の入っていない小慣れた、どこか浮世離れしたオーラもまた安子の実家がある商店街あたりでは全く遭遇しない特別感、異質さを際立たせている。ある意味雉真家と橘家の交わらない“違い”をわかりやすく突きつける一要素にもなっている。

 現時点でそう多くはない登場シーンでも、世間知らずで興味のあること以外には我関せずのマイペースな雰囲気がひしひしと伝わってくる。そして彼女にとって息子がどれだけ大切で誇らしい存在なのか、ともすれば少し過保護な様子も滲み出ている。

 地元で有名な名家・雉真家の当主の妻ともなれば、もっと嫌味で意地悪な様子や排他的で冷ややかな空気感がありそうなものだが、そうではなくチャーミングさが随所に散りばめられているのはYOUの魅力あってこそのことだろう。あまりに美都里が高飛車となると、あれだけ人格者の稔と、なんだかんだ思いやりがあり真っ直ぐな勇(村上虹郎)という2人息子の母親像としてどうしてもチグハグ感が否めなくなるし(もちろん親と子の人格が別ものであるのは大前提の話だが)、本作の根底に流れる多幸感を大きく損ないかねないが、やはりそこはYOU仕様なだけあって既になんだか憎めないキャラクターを醸成できているように思える。



インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる