『恋です!』で知る、“当たり前”の難しさと人の優しさ 唯一のヒール・ハチ子にも注目

『恋です!』で知る“当たり前”の難しさ

 しかし、森生に想いを寄せるハチ子(生見愛瑠)はどうやら真の曲者のようだ。第2話では、ユキコへの嫉妬心から、「森生は、目の前に困ってる人がいると放って置けないから、あなたのことも放っておけないのかも。私もこれ(白杖)持ちたいなぁ」と言うシーンがあった。第3話の森生へのキスシーンも、正直卑怯に感じる(ユキコが見えないのをいいことに、目の前でキスをする……というもの)。

 ヒロインの恋敵といえば、卑劣な手段でライバルを追い詰めていくキャラクターが多い。『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)の愛莉(今田美桜)や、映画『君に届け』のくるみ(桐谷美玲)などが、そのカテゴリーに入るだろう。ただ、最終的にはヒロインの親友になったり、素敵な女性に成長するパターンがほとんどだ。今のところハチ子は、ただの悪女であるが、ユキコの想いを知って変わることができるのだろうか。

 次週放送の第5話予告には、ハチ子がユキコの白杖を奪っているシーンが映っていた。恋心が絡み合い、修羅場になる……なんてことはよくあるが、ユキコが「命の次に大事」と言っている白杖を奪い取るのは、さすがにいただけない。『恋です!』唯一のヒールともいえるハチ子が、今後のストーリーをどれだけかき乱していくのか。ユキコと森生なら、きっと乗り越えられるはずだと信じて、見守っていきたいと思う。

■放送情報
『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜放送
出演:杉咲花、杉野遥亮、鈴木伸之、奈緒、岸谷五朗、田辺桃子、細田佳央太、戸塚純貴、ファーストサマーウイカ、堀夏喜(FANTASTICS from EXILE TRIBE)、生見愛瑠
原作:『ヤンキー君と白杖ガール』(うおやま/KADOKAWA)
脚本:松田裕子
演出:内田秀実、狩山俊輔
主題歌:「こたえあわせ」JUJU(ソニー・ミュージックレーベルズ)
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:森雅弘、小田玲奈、鈴木香織(AX-ON)
(c)日本テレビ

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