山口まゆ×橋本淳、言葉の大切さ感じた声の演技 『ビールいかがですか』は胸キュンが魅力?

山口まゆ&橋本淳が語る、“言葉”の大切さ

 残暑の暑さと、カラッとした気候が気持ちの良い秋口は野球場で飲むビールが一番美味しい季節かもしれない。真夏の炎天下では、熱中症になりそうでつい水分補給を優先してしまう。しかし、球場の売り子に景気良くビールを頼むのも試合の楽しみ方の一つ。酒類提供が禁止されてしまった今年の夏、味わえなかったあの球場での人との関わりを思い起こさせてくれるのが、NUMAのイヤードラマ『ビールいかがですか』。まぶたを閉じて耳を傾けると、自分も客席にいる感覚が味わえる本作で主演を務める山口まゆと、橋本淳に話を聞いた。

新人の売り子とお客さんのやりとりに胸キュン

 山口まゆ演じる茉莉は、新人のビール売り子。ビールの入れ方もまだコツが掴めていない彼女だが、球場に訪れていたお客さんの橘さんとのやりとりを通して成長していく。一方、橘も健気に頑張る彼女の目を自然と追うように。本当にありそうな、胸キュン設定が本作の見どころの一つでもあると、山口と橋本は話す。

山口まゆ

山口まゆ(以下、山口):売り子さんに馴染みがなかったので、台本を読んだ時、どう演じたらいいのかを考えました。茉莉はとてもキュートで、愛されキャラなので、ちょっと声を高くして、自分の中から茉莉に似た要素を探して演じました。脚本がとてもリアルに描かれていたので、実際の雰囲気もうまく再現できていたら嬉しいです。

――新人の茉莉は橘さんにどうしても振り向いてもらいたくて、「他の売り子に声かけないで」と切実さが伝わるキャラクターでしたね。ご自身と重なる部分はありましたか?

山口:私もモヤモヤしている気持ちが苦手で。口に出さなくても顔に出てしまうタイプなので(笑)。そういうところは茉莉ちゃんと似ていると思います。

橋本淳

――橋本さんはご自身の役柄への印象はいかがでしたか?

橋本淳(以下、橋本):サラリーマンなんですけど、居酒屋に飲みに行かないで野球場で楽しむという、多分どこか現代社会に疲れていてそこに癒しを求めてやってくる1人だと感じました。そこは僕自身すごく分かるというか、「みんなでワイワイやるよりはちょっと誰かに優しくされたい」みたいな。売り子さんは仕事でやってらっしゃるのでしょうけど、その笑顔に癒されたり、その空間の空気感だったり、会社とは違った息抜きの場として橘さんは救いを求めて通っているのかなという印象があったので、そこを大事にして演じました。

――確かに、居酒屋で1人飲みをするのとも違いますね。売り子さんとのコミュニケーションが結構この作品のキーであり、胸キュンポイントだったかなと思います。

橋本:そうですね。やっぱり胸キュンですよね。売り子さんのライバル心だったり上下関係だったりという文化を知らなかったので、水商売との違いも含めて、ストーリーの争いの中に濃い色としてその要素も入ってきていましたが、とても可愛らしいストーリーだなという印象でした。

――最初に脚本を読んだ時と演じた後で、印象の違いや発見はありましたか?

山口:実際の現場を知らなかったのでYouTubeなどの映像を見てイメージをしていました。実際はイメージよりも慌ただしく、息遣いなどでリアルさを出していくのが難しかったです。イヤードラマはほぼ初めてだったので、気づきが多かったです。

――イヤードラマだから全て音で表現しなければいけないですもんね。一番難しかったことは何ですか?

山口:球場での距離感を声で表現しなければいけなかったのが結構難しかったです。視聴者の方に臨場感を味わってもらうために、自分がマイクに近づいたり離れたりして距離感を表現しました。そういう技術は初めての経験でした。

橋本:ヘッドフォンをつけて同じ場にいながら収録し、相手の声がヘッドフォンから聞こえてくるのですが、山口さんの破裂音の発音がめちゃくちゃ心地よくて。ハ行やカ行の耳残りがとってもいいので、そこにまずキュンキュンしました(笑)。僕とのシーンではありませんが「樽交換お願いします」のセリフが僕はすごい好きで。そういった他人の音を感じながらやるというのは、特に音だけに集中するドラマというだけあって、1人で台本を読んでいるときとは全然比べ物にならないくらい心を動かされました。



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