『孤狼の血』『ハコヅメ』『鳩の撃退法』に欠かせない西野七瀬 作品にもたらす声の優しさ

『孤狼の血』『ハコヅメ』に必要な西野七瀬

 男どもが怒声を交わし合い、拳を、ドスを、ピストルを向け合う『孤狼の血 LEVEL2』の中で、ひときわ異彩を放っている西野七瀬。このところ、気鋭の俳優の一人と目されている存在だろう。放送中のドラマ『ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』(日本テレビ系/以下『ハコヅメ』)、封切られたばかりの『鳩の撃退法』にも出演中の彼女はそれぞれに、『孤狼の血 LEVEL2』とは大きく異るキャラクターを演じ、また、大きく異るポジションを担っているところだ。いずれの作品でも、西野の存在は欠かせないように思える。

 乃木坂46の元メンバーである西野は、同グループを2019年の頭に卒業。数名の乃木坂のメンバーがメインキャストとして出演した映画『あさひなぐ』(2017年)にて映画初主演を果たし、2018年には桂正和による人気マンガを原作としたドラマ『電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-』(テレビ東京系)にても主演を務めた。アイドル時代からすでにこういった代表作を得ていた西野だが、俳優活動が活発になったのはやはり卒業してから。日を追うごとに俳優・西野七瀬の存在感は大きくなっている印象だ。

 俳優としての西野の名を知らしめたのは、やはり卒業後すぐに出演した『あなたの番です』(2019年/日本テレビ系)なのではないだろうか。異例の2クール連続で放送された本作は、主演の田中圭、原田知世のほか、横浜流星、浅香航大、奈緒ら若手から、木村多江、竹中直人、生瀬勝久といったベテランまでが総出演。この12月には「劇場版」の公開も控えている。未見の方のためにも西野が演じた役の詳述は控えておこう。ただいえるのは、このそうそうたるメンツのなかで、西野は物語の盛り上がりの大部分を担う、“キー”ともいえる役どころを演りきったということ。ここで一気に、彼女が人気俳優の仲間入りを果たした印象があるのだ。

 そんな西野の俳優としての大きな“飛躍”を確認できるのが、映画『孤狼の血 LEVEL2』である。本作は、前作『孤狼の血』(2018年)に続くシリーズ第2弾。ヤクザ同士の激しい抗争や、刑事が孤軍奮闘するさまを描いた作品で、出演者はそのほとんどが男性俳優だ。前作では真木よう子や阿部純子が数少ない女性キャストとして出演し、重要な役どころを担った。そして今作でそのポジションを一手に引き受けているのが西野なのだ。いくら活躍が目覚ましい彼女とはいえ、これがいかに“大抜擢”であるか、ここに記したことから分かるだろう。



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