『密告はうたう』内片輝監督、松岡昌宏に“大きな安心感” 「人間的な魅力に溢れる人」

『密告はうたう』内片監督、松岡昌宏に安心感

役者同士の温度の高いぶつかり合いも見どころ

――松岡さん演じる捜査一課出身の佐良と、人事一課の上司である公安出身のエリート・能馬慶一郎扮する仲村トオルさんとのやり取りも見応えがありますね。

内片:トオルさんとは何度もご一緒しているのですが、今回も謎めいた能馬という役を魅力的に演じていただきました。捜査一課出身の佐良と、公安出身の能馬という二人のコントラストも良く出ているのかなと。二人の関係でいうと、松岡くんが『ビー・バップ・ハイスクール』や『あぶない刑事』(日本テレビ系)が好きで、トオルさんとお芝居をするのを楽しみにしていたようなんです。能馬と対峙するシーンでの、松岡くんの個人的な興奮は、後ろで見ていて面白かったです(笑)。佐良と能馬は、とても大変なシーンがあるのですが、松岡くんは「トオルさんのお芝居を感じてついていけばよかったのでやりやすかった」と言っていました。お互いリスペクトみたいなもので繋がっていたシーンになっていると思います。

――高いクオリティの作品を輩出し続けている「ドラマW」。内片監督は数多くの作品を手掛けてきましたが、監督にとってドラマWで作品を撮るというのは?

内片:高いクオリティを求められるのは嬉しいプレッシャーですね(笑)。僕自身、リアリティがあり社会性が高い作品が好きなのですが、この枠のドラマは、個人的なことよりも、社会組織や職業規範に沿って動く人間の苦悩などが描かれることが多い。のめり込むリアリティを要求されることは、僕にとってはとてもやりがいのあることです。いま、テレビや映画だけではなく、動画配信サービスなど、さまざまなプレイヤーいる中、質の高さというのはとにかく重要。その意味で世界相手でも「日本のドラマって面白いよね」と思ってもらえるものを作ろうという気概が感じられる枠で作品を手掛けられることは光栄です。

――見どころだらけの物語ですが、最後におすすめポイントを。

内片:役者同士の温度の高いぶつかり合いは一つのポイントかなと。あとは原作自体もすごく面白いのですが、誰が密告に関わっているのかというサスペンス的な要素はもちろん、登場人物の背景がいろいろと想像できる余白も存分楽しめるドラマに仕上がっていると思います。

■放送情報
『連続ドラマW 密告はうたう 警視庁監察ファイル』(全6話)
WOWOWプライム、WOWOW 4K、WOWOWオンデマンドにて、8月22日(日)より放送・配信スタート
※第1話無料放送
出演:松岡昌宏、泉里香、池田鉄洋、三浦誠己、戸塚祥太(A.B.C-Z)、秋元才加、眞島秀和、ブラザートム、松浦祐也、アキラ100%、千葉哲也、甲本雅裕、木下ほうか、木村祐一、鶴見辰吾、仲村トオル
原作:伊兼源太郎『密告はうたう 警視庁監察ファイル』(実業之日本社文庫刊)
監督:内片輝
脚本:鈴木謙一
音楽:大間々昂
企画・プロデュース:武田吉孝、下田淳行
プロデューサー:井口正俊、星野秀樹
制作プロダクション:ツインズジャパン
製作著作:WOWOW
公式サイト:https://www.wowow.co.jp/drama/original/mikkoku/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる