『ホワット・イフ…?』チャドウィック・ボーズマンの声に感動 映画と違う楽しみ方に

 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)×ディズニープラスの異色アニメ『ホワット・イフ…?』第2話が配信されました。“第2話”と書きましたが、本作は連続ドラマではなく一話一話が独立しているので、前回配信された「もしも…キャプテン・カーターがファースト・アベンジャーだったら?」の続きではありません。今回は「もしも…ティ・チャラがスター・ロードになったら?」。このタイトルからわかる通り、ティ・チャラはブラックパンサーの正体、スター・ロードは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の主人公の名なので、MCU映画『ブラックパンサー』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などで描かれた物語をベースにした“もしもの世界”が語られます。(以下、第2話のネタバレを含みます)

  映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は1988年、アメリカに住む少年ピーター・クイルが宇宙海賊ラヴェジャーズに拉致されるところから始まります。ピーターをさらったラヴェジャーズのボスは青い肌の異星人ヨンドゥ・ウドンタ。ヨンドゥに育てられたピーターは“スター・ロード”と名乗り、宇宙を股にかける冒険野郎となります。

 映画『ブラックパンサー』はアフリカにある神秘の国ワカンダの若き王ティ・チャラがブラックパンサーとして大活躍。ワカンダはこの地に眠るヴィブラ二ウムという超金属によって高度な文明を築いていましたが、それを国際社会に隠し、ほとんど鎖国状態でした。

 今回の『ホワット・イフ…?』では、もしもあのときピーターを拉致するつもりだったラヴェジャーズが、間違えてティ・チャラを宇宙に連れて行ってしまったらという設定で話が進みます。広大な宇宙を渡り歩くラヴェジャーズにとってアフリカとアメリカの距離なんてあってないようなもの。宇宙人から見れば地球人の子どもなんて皆同じに見えるでしょう。なによりうまいと思ったのは、映画ではピーターの父は実は絶大なパワーを持つ宇宙の存在エゴなのです。そしてヴィブラ二ウムは宇宙からやってきた隕石に含まれていました。ピーターもティ・チャラも宇宙の絶大なパワーとともに育った子なのです。だからラヴェジャーズは“宇宙のエネルギーを感じさせる子”ということでピーターを探していたらティ・チャラもその網にひっかかったわけですね。

 僕は第1話のペギーがスティーブ・ロジャースの代わりに超人兵士=スーパーソルジャーになる、というのは十分ありえる可能性だと思っていました。2人とも同じ場所にいたからです。しかしピーターとティ・チャラを間違えるというのはいくらなんでも無理があるのでは? と疑問形だったのですが、この説明で腑に落ちました。

 ここから先は宇宙ヒーロー、ティ・チャラの冒険物語となりますが、映画とは違い、ティ・チャラ版スター・ロードは“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”を結成しません。あくまでラヴェジャーズの一員なのです。だからロケット、グルート、ガモーラは出てこないし、ドラックスは妻と娘を殺された悲劇の戦士ではなく、妻と娘が生きていて酒場のおやじとして登場します。そしてティ・チャラがヨンドゥと率いるラヴェジャーズにはなんとサノスとネビュラの父娘(ただしここでも血がつながっていない)も参加しています。

 ティ・チャラたちが乗るスペースシップの名前がマンデラ号。あのネルソン・マンデラ大統領からとったのでしょう。これは映画にはない『ホワット・イフ…?』ならではの設定です。

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