赤楚衛二、渡邊圭祐、吉沢亮、磯村勇斗 “準主役”ライダー俳優がドラマや映画で活躍

赤楚衛二ら“準主役”ライダー俳優の活躍

 さらに、“逆マイ・フェア・レディ”といわれるフジテレビ系木曜劇場『推しの王子様』で比嘉愛未演じる主人公の相手役、恋のライバルはディーン・フジオカという大役を任されたのが、渡邊圭祐だ。渡邊は地元・仙台でモデルとして活動後、初オーディションで『仮面ライダージオウ』(2018年〜2019年)の3番手ライダー、未来からやって来た予言者ウォズ/仮面ライダーウォズ役に抜擢されてドラマ初出演を果たす。

木曜劇場『推しの王子様』(c)フジテレビ

 続いて2020年に『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)の新人ナース・仁志くん役、『MIU404』(TBS系)でミイラ取りがミイラになるYouTuber・REC役で着実にファン層を広げ、佐藤健のYouTubeチャンネルに登場して神木隆之介や桜井通を交えてドライブを楽しんだことも。『恋はDeepに』(日本テレビ系)での綾野剛の弟役も印象深く、『直ちゃんは小学三年生』(テレビ東京系)では杉野遥亮、前原晃、竹原ピストルらとランドセルを背負って“小学生”を熱演した。

 端正な顔立ちやクールでミステリアスな雰囲気とは裏腹に、 “しゃべり出したら”ジワジワとくるタイプ。初出演した『オールナイトニッポン0(ZERO)』ではライダー俳優の出世頭・菅田将暉や事務所の先輩・神木隆之介ら、同じ“93年組”が集結したドラマ『コントが始まる』(日本テレビ系)に「参加したかった」とこぼしていたが、彼だって年末の“今年ブレイクした俳優”に間違いなく加わるはず。

木曜劇場『推しの王子様』(c)フジテレビ

 また、『推しの王子様』には、ゲーム病を引き起こす新型ウイルスに立ち向かう医師たちが仮面ライダーになる『仮面ライダーエクゼイド』(2016年〜2017年)にて、クールなスーパードクター・鏡飛彩/仮面ライダーブレイブを演じていた瀬戸利樹も出演中。1995年、千葉県生まれの瀬戸は、横浜流星&中尾暢樹のW主演作『チア男子!!』やピンク髪のボクサーを演じた『偽装不倫』(日本テレビ系)でも注目された。主演を務める配信限定ドラマ『ぼくの推しは王子様』でも描かれているように、彼の恋も今後見どころとなるだろう。

さらに、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのこの2人も……

『東京リベンジャーズ』(c)和久井健/講談社 (c)2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会

 “2番手ライダー”として最もブレイクしたといえるのは、映画『東京リベンジャーズ』の「ひよってるやついる?」というセリフがTikTokやTwitterでバズっているマイキー役の吉沢亮だろうか。大河ドラマ『青天を衝け』では主役を張り、劇場アニメ映画『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』にも声優として参加している。

 吉沢は、福士蒼汰(如月弦太朗/仮面ライダーフォーゼ役)を主演に迎え、学園ドラマの一面があった『仮面ライダーフォーゼ』(2011年〜2012年)で、二面性のある編入生・朔田流星/仮面ライダーメテオを演じ、ブルース・リーを模したかのようなジークンドーでの闘い方も話題となった。

『東京リベンジャーズ』(c)和久井健/講談社 (c)2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会

 また、映画『東京リベンジャーズ』でアッくんこと千堂敦を演じている磯村勇斗は、『仮面ライダーゴースト』(2015年〜16年)の3番手ライダー、アラン/仮面ライダーネクロム役が初めてのレギュラー出演。出自は怪人ながら人間側につくライダーで、たこ焼き好きという“ウィークポイント”も人気を集めたキャラクターだ。

 中学生のときに自主制作映画の脚本、監督、主演を手がけたことをきっかけに俳優を志し、地元の劇団に入所、大学在学中はアルバイトをしながら小劇場の舞台に出演してきたという磯村。オーディション出身者が比較的多い仮面ライダー俳優の中では異質の経歴といえるかもしれない。個人的に「やはり別格」と感じたのは、『ヤクザと家族 The Family』のラストシーンだ。それまで時代をまたいで紡がれてきた物語を集約する感情が溢れ出た、彼の表情にはつくづく唸らされた。

 特定の層で獲得した絶大な人気と知名度を、一般のドラマ好き、映画好きにまで広げていくには個々の実力・魅力が何より大事。彼らに関しては、申し分ないと言えそうだ。

※高橋優斗の「高」ははしごだかが正式表記。

■放送情報
『彼女はキレイだった』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週火曜21:00〜放送
出演:中島健人、小芝風花、赤楚衛二、佐久間由衣、高橋優斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)、宇垣美里、寒川綾奈、村瀬紗英、山田桃子、LiLiCo、木村祐一、菅原大吉、本多力、片瀬那奈ほか
原作:『彼女はキレイだった』(c)MBC/脚本 チョ・ソンヒ
脚本:清水友佳子、三浦希紗
音楽:橋本由香利
主題歌:Sexy Zone「夏のハイドレンジア」(Top J Records)
オープニング曲:Awesome City Club「夏の午後はコバルト」(cutting edge)
演出:紙谷楓、木下高男、松田祐輔
プロデューサー:萩原崇、芳川茜、渋谷英史
制作:カンテレ、共同テレビ
(c)カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/kanokire/
公式Twitter:@kanokire
公式Instagram:@kanokire.tue21
長谷部宗介 by 中島健人Instagram:@k.n_sosuke.hasebe

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