2021年はオリジナルアニメ豊作の1年 今期は『Sonny Boy』『白い砂のアクアトープ』に注目

 2021年の夏のテレビアニメに目を向けると、注目する作品は『Sonny Boy』と『白い砂のアクアトープ』だ。

 『Sonny Boy』はクラスメイトたちと共に謎の真っ暗な空間に閉じ込められたしまった高校生たちを描いた群像劇だ。さまざまな特殊能力を得て動き回るSFのような設定が印象的だが、その内実は大人などの管理者がいない状況下で巻き起こる、集団真理や個人個人の思惑が入り乱れる人間描写に重きが置かれているのだ。

 学校という社会的な場でありながらも、閉鎖的な空間を舞台とすることで、よりそれぞれのキャラクターに個性が生まれている。リーダーとなりたがる者、それを嘲笑する者、反発する者、従う者……そういった各人の思惑が行き交う作品となっている。オリジナルアニメらしくどのような展開に発展していくのか予想が難しく、今後も話題になりそうな作品だ。

『白い砂のアクアトープ』(c)projectティンガーラ

 『白い砂のアクアトープ』はオリジナルテレビアニメを多く手がけるP.A.WORKSの新作テレビアニメ作品だ。『Angel Beats!』など一世を風靡した作品を制作した実績もあり、今作は『花咲くいろは』や『SHIROBAKO』のように、仕事を通して自分たちの人生を見つめ直す、スタジオの個性がはっきりと出た作品となっている。

 今作では沖縄県の水族館を舞台としており、風景描写などが美しく印象に残りやすく、かわいい女の子たちが努力していく姿に応援したい気持ちが湧いてくるだろう。同時に、追いかけたい夢に対してどのように向き合うのか悩む姿に共感する人も多いのではないだろうか。水族館の閉館問題なども絡めて、どのような話が展開されていくのか、注目したい。

 知名度の高い原作や、あるいはシリーズ作品ではないオリジナルテレビアニメは、ともすれば鑑賞に対してハードルがあるかもしれない。しかしそういった作品が人気を集めることで、アニメ業界全体が活性化していくことも多い。日本アニメ界に生まれ、光はじめたオリジナル作品たちに注目したい。

■放送情報
TVアニメ『Sonny Boy』
TOKYO MXほかにて放送中
声の出演:市川蒼、大西沙織、悠木碧、小林千晃ほか
監督・脚本:夏目真悟
キャラクター原案:江口寿史
アニメーション制作:マッドハウス
キャラクターデザイン:久貝典史
美術監督:藤野真里(スタジオPablo)
色彩設計:橋本賢
撮影監督:伏原あかね
編集:木村佳史子
音響監督:はたしょう二
音楽アドバイザー:渡辺信一郎
主題歌:銀杏BOYZ「少年少女」
(c)Sonny Boy committee
公式サイト:sonny-boy.net
公式Twitter:@sonnyboy_anime

『白い砂のアクアトープ』
TOKYO MXほかにて放送中
声の出演:伊藤美来、逢田梨香子、和氣あず未、Lynn、土屋神葉、阿座上洋平、家中宏
原作:projectティンガーラ
監督:篠原俊哉
キャラクター原案:U35
シリーズ構成:柿原優子
キャラクターデザイン・総作画監督:秋山有希
美術監督:鈴木くるみ
美術監修:東潤一
美術設定:塩澤良憲
撮影監督:並木智
色彩設計:中野尚美
3D監督:鈴木晴輝
編集:高橋歩
特殊効果:村上正博
音楽:出羽良彰
音楽制作:ランティス
音響監督:山田陽
プロデュース:infinite
アニメーション制作:P.A.WORKS
(c)projectティンガーラ
公式サイト:https://aquatope-anime.com/



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