『コタローは1人暮らし』優しい願いが込められた最終回 横山裕が演じ抜いた狩野進の強さ

『コタローは1人暮らし』優しき最終回に

 『コタローは1人暮らし』(テレビ朝日系)最終話にて、関ジャニ∞が歌う主題歌「ひとりにしないよ」のCMが流れた。黒が混じった金色の髪、笑った顔……そこにいるのは確かに狩野と同じ顔をした人なのに、少しも狩野ではなく「横山裕」だった。あまりに適役、あまりに自然体だからこそ、ときどき狩野と横山の境目が分からなくなることもあったのだが、横山は確かに「狩野進」として生きていたのだと、最終話にして改めて実感した。

 幼稚園の送迎は「俺がそうしたいから」。漫画の仕事を成功させたいのは、コタロー(川原瑛都)に「自分のせいで」と思わせたくないから。やはり狩野は、誰よりもコタローの気持ちを理解していた。

 お楽しみ会に駆けつけた狩野、田丸(生瀬勝久)、美月(山本舞香)の姿を見つけ、大きな口を開けて歌い始めたコタロー。「せめて記憶してやりたい」。それを“生きている証”だと言った狩野。コタローが元気いっぱいに歌う「手のひらを太陽に」の歌詞が、絶妙にマッチする。

 次のお墓参りのときには、今日のコタローの姿をどうか母上(紺野まひる)に伝えてほしい。日々育っていくコタローの、かけがえのないこの瞬間。目に耳に焼き付けるように見つめる狩野の優しい笑顔は、どこか泣き出しそうにも見えた。

 田丸も美月も「また」と言って帰っていく。「また」があるのが当たり前の関係だ。思えば「アパートの清水」の住民はみな、1人暮らし。けれど誰も、1人では生きていない。狩野の言葉を借りれば「トントン」、それが一緒に強くなるということだ。そして「アパートの清水」を見つめて狩野は言う。「ここが俺たちの家だ」と。



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