関ジャニ∞ 横山裕、『コタローは1人暮らし』で光る役作り 子役とのシーンには素の部分も?

横山裕の『コタローは1人暮らし』での役作り

 現在放送中のオシドラサタデー『コタローは1人暮らし』(テレビ朝日系)がいよいよ本日6月26日に最終回を迎える。本作で売れない漫画家・狩野進を演じるのは、関ジャニ∞の横山裕。狩野が住むアパートの隣に引っ越してきたのは、5歳児のさとうコタロー(川原瑛都)。やけに大人びた“訳あり”5歳児との出会いによって、アパート住民との不思議な交流がスタートした。最終回を前に、横山の演技の魅力について触れてみたい。

 「空室あります」と掲げられた「アパートの清水」。第1話の冒頭では、「ありえない!」と起こる彼女の姿。デートをすっぽかして寝ていた狩野の元へ怒り心頭の彼女・宏子……ではなく、宏美がやってきて平手打ちをくらっていた。寝起きでボサボサの金髪、上下グレーのスウェット姿の狩野は「超絶元気だな…」とまだ眠そうな様子。万年床らしき布団に潜って二度寝を……というタイミングでコタローが高級ティッシュを持って挨拶にやってきた。

 風呂場がないことに気がついたコタローに、銭湯の場所を教える狩野。拒否するでもなくすんなりとコタローの存在を受け入れていた。部屋に戻り、口を半開きにして、食べ残したポテトチップスを口に放り込みながらテレビを観ていると、ふとコタローが心配になって銭湯へと向かう。ポケットに片手をツッコんで、サンダルのかかとを滑らせながらガニ股で歩く。背中と腹筋に力が入っていない様子で、怪訝そうな表情を浮かべる……そんな細かな仕草や表情を重ねて、冴えない人物を見事に表現している。

 冴えない役どころと言えば、佐々木蔵之介とW主演を務めた2017年公開の映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』で演じた、ヘタレで貧乏な建設コンサルタント・二宮啓之もそう。大阪のヤクザ・桑原(佐々木蔵之介)と、ぐーたらなカタギの二宮が 映画プロデューサーの小清水(橋爪功)に映画製作出資金を持ち逃げされてしまうところから物語が展開するのだが、キレやすくエネルギッシュな桑原に対して、いまひとつやる気に欠ける二宮。どこか無気力で面倒くさいことには関わりたくない、省エネタイプの若者である二宮が存在するから、桑原の野蛮さが際立っていた。事件をきっかけに自然な流れでとバディを組むことになった桑原と二宮。犯人を追跡していくドタバタ劇を通して、二宮に生じた心境の変化が少しずつ伝わってきた。本作出演を受けて、グループメンバーの村上信五からは「俳優の顔になってる」と言われていた。

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