横浜流星、思いの滲む表情で物語を引き締める 『着飾る恋には理由があって』で越える壁

横浜流星、『着飾る恋』で越える壁

 一方、はとこの陽人(丸山隆平)との2ショットシーンで駿が見せるのは、肩の力が抜けたナチュラルな姿。2人が醸す雰囲気がとても心地よく、恋愛とは違ったキュンがあることに気づかされる。また、役のイメージは変われど、横浜の存在感のある瞳を活かした芝居は健在。とりわけ今作は、心が動いた瞬間をより素直に表現しているように見え、セリフ以上に思いの滲む表情が、ドラマを引き締めるアクセントになっている。

 そして、シェフ役を演じるにあたり、2カ月練習を積んだという玉ねぎのカットはトントントンではなく、タタタタタタ。圧倒的にかっこいいのはもちろんだが、それ以上に、彼の真面目でストイックな人柄が伝わる包丁さばきに、胸が熱くなる。

 新井プロデューサーは今回のキャスティングについて、横浜本人から逆オファーを受けたことがきっかけだったと明かしており、横浜にとっては大きな意味を持つ作品。しかも、これまでにない陽気で自由奔放なキャラクター、さらにはシェフ役と、抱えたプレッシャーは計り知れない。そんな中、「自分とはこういうものだ」という決めつけやイメージを打破し、新たな道を切り拓く様は、物語の真柴にも通ずるところ(参考:『着飾る恋には理由があって』は“癒されるラブストーリー”? 新井順子Pに聞く制作背景)。

 本作で新しい扉を開いた横浜の今後を思うとワクワクするばかりだが、まずは今夜の第3話。どんなに構えても「やっぱりキュンとしちゃうんだろうな」とあらかじめ敗北宣言した上で、じっくり楽しみたいと思う。

■nakamura omame
ライター。制作会社、WEBサイト編集部、専業主婦を経てフリーライターに。小学生男児2人の母。ママ向け&エンタメサイトを中心に執筆中。Twitter

■放送情報
火曜ドラマ『着飾る恋には理由があって』
TBS系にて毎週火曜22:00~22:57放送
出演:川口春奈、横浜流星、 飯尾和樹、山下美月(乃木坂46)、 高橋文哉、赤ペン瀧川、丸山隆平、中村アン、向井理、夏川結衣
脚本:金子ありさ
プロデュース:新井順子
演出:塚原あゆ子
編成:松本友香、川島優子
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/kikazarukoi_tbs/
公式Twitter:@kikazarukoi_tbs
公式Instagram:kikazarukoi_tbs
TBS公式YouTubeチャンネル「YouTuboo」:https://www.youtube.com/user/tbspr

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