岩井勇気ら春ドラマにも注目株がズラリ 角田晃広、坪倉由幸ら高い演技力を持つ芸人たち
坂元裕二脚本のドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』(カンテレ・フジテレビ系)に東京03の角田晃広が出演することをはじめ、春からのドラマもたくさんのお笑い芸人が出演する。
4月9日にスタートした『生きるとか死ぬとか父親とか』(テレビ東京ほか)は、プロデューサーに『ゴッドタン』(テレビ東京ほか)などの佐久間宣行が名を連ねているだけに、主人公のトキコ(吉田羊)が劇中で出演するラジオ番組の構成作家役、音響担当役としてトンツカタンの森本晋太郎とヒコロヒーが出演。第1話ではまだ出番は多くなかったが、今後、トキコとどのような場面が繰り広げられるのかが楽しみである。
同番組には、かもめんたるの岩崎う大もトキコの元カレ役として出演の予定。う大は、これまでにも数々のドラマや映画に出演の経験があり、昨今は、劇団かもめんたるの舞台『君とならどんな夕暮れも怖くない』で第65回岸田國士戯曲賞候補にもなったばかり。
3月22日放送の『監察医 朝顔』(フジテレビ系)の最終話にも事故現場に集まった野次馬の一人として登場。このドラマのスピンオフドラマ『森本刑事のオジさん観察日記』(FOD)の脚本家、出演者でもあったことも関係があったようだ。なお、同ドラマの最終回には、EXITのりんたろー。や、ナイツの塙宣之も出演していた。
このほか、う大の過去の出演作では、テレビ大阪が制作したドラマ『面白南極料理人』(個人的にめちゃくちゃ好きなドラマである)の鈴木隊員役なども印象に残る演技をしていた。
先述の塙は、『警視庁・捜査一課長』(テレビ朝日系)にseason3から出演。奥野親道警部補役で登場するも、ネットで「演技がひどい」とのコメントを受け、勉強のために放送しているほとんどのドラマを見始め、今ではYouTubeでドラマについて語ったりと、芸人界随一のドラマウォッチャーになっているのも興味深い。なお、塙は4月8日から始まった『警視庁・捜査一課長season5』でもレギュラー出演している。
今期のドラマで芸人のドラマ出演で期待が高いのは4月24日からスタートするNHK土曜ドラマ『今ここにある危機とぼくの好感度について』に出演の岩井勇気(ハライチ)ではないだろうか。
このドラマが、『カーネーション』(NHK総合)、『ワンダーウォール』(NHK総合)の渡辺あやのオリジナル脚本で、松坂桃李演じる元テレビ局のアナウンサーの大学広報マンがぶつかるさまざまな問題を描くブラックなコメディーと聞くと、それだけでも期待が高まる。
岩井は、マスコミで売れっ子のやり手准教授を演じるとのこと。過去にも、NHKではシリーズ・江戸川乱歩短編集 満島ひかり×江戸川乱歩 第二幕『算盤が恋を語る話』にも出演。満島ひかりとの共演で、当時、ほとんど演技の経験のない岩井が、その独特の世界観をひっぱっているような印象すらあった。また、『反骨の考古学者 ROKUJI』(NHK Eテレ)は、ETV特集という、ドキュメンタリー枠の番組にしては珍しく、再現のドラマ部分のある番組で、普段とは違う作風が放送当時も新鮮だったことを記憶している。
この『反骨の考古学者 ROKUJI』で岩井の妻役を演じた伊藤沙莉とは、現在、サントリーフーズ BOSSコーヒー「ボス カフェベース」『キッチリ夫と、テキトウ妻』シリーズでも夫婦役として再び共演している。