“クセ者感が強い”実力派揃い!? 柄本佑、伊藤沙莉ら「アルファエージェンシー」所属俳優
森下佳子脚本×綾瀬はるか×高橋一生出演のTBS日曜劇場『天国と地獄~サイコな2人~』(TBS系)が絶好調だ。正義感や上昇志向の強い刑事・望月彩子(綾瀬はるか)とサイコパスな殺人犯・日高陽斗(高橋一生)が入れ替わってしまう物語で、2人の入れ替わりの演技などが絶賛されている。
しかし、スルーできないのは、彩子の同居人・陸(柄本佑)の存在だ。第1話では殺人現場で使われたと思われる洗剤から、彩子が日高にたどり着くきっかけを作ったとはいえ、便利屋稼業を呑気にやっている同居人くらいの関わり方だった。しかし、柄本佑を出している以上、単なる同居人のわけがない。
そう思っていたら、第2話では入れ替わりの舞台となった歩道橋の壁に赤い文字「4」が書かれていることを彩子(心は日高)が発見。「4(し)、そうですか、終わりじゃなかったんですか」と謎の言葉をつぶやき、その後、「バイト入りました」と書置きして家を出た陸がその落書きを消す姿が描かれた。
また、陸がゴミ袋を開き、彩子(心は日高)が殺人の犯行時に着ていたと思われる血の付いた服を発見。その後も彩子を二重人格だと疑うが、彩子(心は日高)に交わされ、混乱した様子を見せていた。謎はますます深まるなか、多くの視聴者の予想通り、柄本佑の存在感が色濃く浮かび上がってきた。
昨年は吉高由里子主演の『知らなくていいコト』(日本テレビ系)で主人公の元カレで、大人の色気と包容力抜群の尾高を演じ、「尾高沼」にハマる女性が続出。同時期に放送された『心の傷を癒すということ』(NHK総合)では、震災時に被災者たちに寄り添い、話に耳を傾ける精神科医を好演した。柄本佑が連ドラに出ているだけで、“何かありそう”という心のざわつきや、逆に作品への信頼感を覚える人も少なくないのではないか。
女優でいうと、それに近い存在が、今最も売れっ子の一人・伊藤沙莉だろう。NHK連続テレビ小説『ひよっこ』の米屋の娘・安部さおり(本名は安部米子! しかし米子を受け入れず、通称を押し通す)をコミカルに演じ、『獣になれない私たち』(日本テレビ系)、『これは経費で落ちません!』(NHK総合)で立て続けに主人公の同僚として“達者”ぶりを発揮。
大童澄瞳の原作・湯浅政明監督のアニメ『映像研には手を出すな!』(NHK総合)では、一人称が「ワシ」「あっし」で、超絶人見知りながらアニメの話になると唐突にべらんめえ調になる浅草みどりの不思議なしゃべりを、低音ハスキーボイスでリズミカルかつ説得力満点に熱演。原作から想像していなかった「正解」を突き付けられるような快感を与えてくれた。
さらに、よるドラ『いいね!光源氏くん』(NHK総合)では、源氏物語の世界からタイムスリップしてきて、現代を謳歌するプレイボーイで雅な千葉雄大や桐山漣に振り回されつつも、恋心を育んでいくヒロインをコミカルかつ切なく愛らしく演じた。いまや伊藤沙莉が出ているだけで、その作品を「間違いない」と感じる人も多数いるだろう。