SWAY、俳優×ラッパー×クリエイターとしてマルチな活躍 劇団EXILEでは“なごませ役”?

SWAYが生きるのは“裏表のない”役?

 2019年は、斎藤工が齊藤工名義で芸人の永野とともにプロデュースした映画『MANRIKI』にも出演。SWAYの役は神野三鈴演じる女性の「ヒモ」役。この映画自体が、どう解釈してよいのか、すぐには言葉にできない作品で、ルッキズムが過剰になった世の中にある罠みたいなものを描いているのかなという気もするのだが、SWAYは、そんな難解な世界の中でも、ひとり奇妙なまっすぐさを持った役を演じているようにも思う。もちろん、決して善良な役というわけではないのだが、それだけにインパクトがあった。

 映画の中で、普段はそこまで観察眼が鋭いわけでもないのに、持ち前の野生の勘で、ときおり、普通の人には考え付かないような本質をついていたことを言うキャラクターというのはいるものだ。香港映画『インファナル・アフェア』でチャップマン・トーが演じる後輩刑事がそんなキャラクターだったのだが、『MANRIKI』のSWAYにもそういうものを感じてしまった。

 俳優活動、音楽活動に加え、SWAYはクリエイティブユニット「N0IR(ノアール)」を結成し、Reebokとコラボし、クリエイションを生み出している。このほか、青柳翔のツアーグッズや、番組『EXILE TRIBE 男旅』(UHB)と『ローソン』のコラボの『からあげクン 昆布しょうゆ味』のパッケージをデザインしたりと多彩な才能を発揮している。

 またソロラッパーとしての活動も行っていて、ファースト・アルバムは、あのDef Jam Recordingsからリリースしている。去年11月には、DOBELのメンバーのKAZUKIとともに、ソロ初配信ライブも行った。今後も、俳優としても、グループのメンバーとしても、そしてソロのラッパー、クリエイターとして、さまざまな活躍を見せてくれそうだ。

■西森路代
ライター。1972年生まれ。大学卒業後、地方テレビ局のOLを経て上京。派遣、編集プロダクション、ラジオディレクターを経てフリーランスライターに。アジアのエンターテイメントと女子、人気について主に執筆。共著に「女子会2.0」がある。また、TBS RADIO 文化系トークラジオ Lifeにも出演している。

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