木村拓哉が語る、『教場Ⅱ』生徒たちとの奮闘 「もがくことがちゃんとあって、すごくいい」

木村拓哉が語る、『教場Ⅱ』生徒たちの奮闘

 新春SPドラマ『教場Ⅱ』(フジテレビ系)で木村拓哉が、再び警察学校の教壇に立つ。

 2020年1月に放送されたフジテレビ開局60周年特別企画『教場』では、木村が演じた教官・風間公親が、疑念を感じた生徒に退校届を突きつけて「書け」と迫った。その冷徹ぶりや、教官と生徒たちの間に流れる緊張感のある空気は画面から伝わり、濃厚な群像劇として好評を博していた。

 『教場II』では濱田岳、福原遥、矢本悠馬、杉野遥亮、目黒蓮(Snow Man)、眞栄田郷敦、岡崎紗絵、戸塚純貴、高月彩良、樋口日奈(乃木坂46)ら200期の生徒たちを主軸に物語が動いていく。前作の終盤にも姿を見せた199期生徒役として、上白石萌歌(199期では休学、200期の生徒として復学)、重岡大毅(ジャニーズWEST)、三浦貴大、佐久間由衣、嘉島陸も出演。さらに198期生徒役を演じた工藤阿須加、川口春奈、葵わかな、富田望生、味方良介、村井良大、大島優子、三浦翔平も登場する。

 198期から200期まで、生徒役を演じる多くの若手俳優たちと向き合ってきた木村拓哉。シーズン2となる続編への思いと共に、これまで共演してきた若手俳優たちへの思いを聞いた。

「2」は時系列が繋がっている感覚

ーー昨年に続いて『教場』という作品を届けることになりましたが、どんな思いですか?

木村拓哉(以下、木村):正直もう一度やるとは思っていなかったので、製作サイドや前作を観てくださった方から「もう一度」という声をいただいたことがうれしかったです。中江(功)監督と前作『教場』を作ったスタッフと一緒にまた作業ができるのがとても楽しみでした。

ーー2作目をやるという意味では、前回を凌駕したいという気持ちもあったんでしょうか?

木村:今回、『教場Ⅱ』という風に仕切られている感覚がすごく照れくさいと感じてます。パッケージとしては「2」かもしれないですが、自分の中で時系列が繋がっている感覚でやらせていただきました。凌駕するしないは、現場で製作する人間が力んではいけないことで、観てくださった人たちがジャッジしてくれたらいいかなと。ただ、監督、プロデューサー陣も含めて、前回流れた時間の中には存在しない、また違う時間を今回存在させているので、ワンパターンではないんじゃないかなとは思います。198期という前作があって、今回は199期、200期なので。対峙する人が変わると、同じ教場という場所であっても流れる時間は違うし、そこで出来上がってくる空気は全く違うものです。また違う形で楽しんでいただけるんじゃないかなと思います。

ーー風間を演じる上での変化や、新たな発見はありましたか?

木村:本当にこの役をやればやるほど、教育者として、こういう教育をする人が、現代にいていいんだろうかって思います。自分の中で突っ込みどころの多いキャラクターではあるんですが、そこがみんなには楽しんでもらえてるのかなと。

ーー再び風間公親を演じるにあたって、白髪や目など外見的なもの以外で準備した作業はありましたか?

木村:ものすごく面白い原作から、どこを切り取るかに関しては、監督や脚本家の君塚(良一)さんが、非常に研ぎ澄ました感覚でエピソードを選んでくれています。そんな最高の台本があっても、僕が柔軟な頭にしておかないと、偏った表現にしかできない。風間としての目線と、それを客観視できるような目線を自分の中に持っておかないとなというのは意識した点です。

ーー演じてる間も何%かは、俯瞰した感覚もあったんでしょうか?

木村:演じてる本番中はそういう目は持っていないです。本番を撮影する時に、どこをどれぐらい強く自分は弾いてみようか、リズムをとってみようか、と共演者の皆さんとセッションさせてもらう感覚でやっています。その最初のセッションの時に、どこか俯瞰の目を持っていれば、この共演者の人はこういう風にされるんだなっていうのが分かるので。本番は、風間というパートのみを全力でやらせていただくんですが、今回は非常にバランス良くできたんじゃないかなと思います。

ーー昨年、風間は普段の生活の姿が全く描かれないのでプライベートが分からなくて、そういう役は珍しいと話していました。2年に渡って長く演じてきて、ご自身の中で、こんな人物じゃないかという発見はありましたか?

木村:風間の私生活に関しては、むしろ見たくないとも思います。想像し難いキャラクターですし、それだけ消化してる時間や命を自分のために使っていない人なんじゃないかなって。警察学校の教官として存在している以上は、全て生徒向けに生きている人なのかなと思います。その中でも、教官の制服を脱いで剣道着に袖を通すときは、若干パーソナルな時間が流れてるのかなとは思うので、そこぐらいですかね。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる