『エール』コンサート曲目を解説! 注目は森山直太朗、堀内敬子、吉原光夫

『エール』コンサート曲目を解説!

ふるさと福島に響く歌

「高原列車は行く」関内光子(薬師丸ひろ子)

 古関裕而の生誕110年を記念して2019年12月から2020年2月まで募集されていた「あなたが選ぶ古関メロディーベスト30」(福島民報社主催)。見事1位に輝いたのが「高原列車は行く」だ。

 劇中では、弟の浩二(佐久本宝)から頼まれ「高原列車は行く」を作曲。浩二がまき子(志田未来)に想いを告げ、結婚式を挙げた後、東京に戻った裕一は「高原列車は行く」のレコードをかける。裕一に作曲を依頼した際、浩二は「俺、やっぱし明るい曲がいいな。福島さ行ってみたくなるようなさ」と言っていた。レコードをかけた裕一の表情は明るく、ふるさとを思い出しているようだった。

作中で久志がヒットさせた曲を歌うのは…

「イヨマンテの夜」岩城新平(吉原光夫)

 「岩城さん、歌がうまいのよ」という光子の台詞がありながらも、劇中で一度も歌唱シーンがなかった岩城が歌いあげる「イヨマンテの夜」。「イヨマンテの夜」のヒットの裏側が語られた第112話では、語りの津田健次郎による登場人物の吹き替えも話題に。

作中では語られなかった名曲も

「モスラの歌」藤丸(井上希美)、夏目千鶴子(小南満佑子)

「フランチェスカの鐘」藤堂昌子(堀内敬子)

 「モスラの歌」は映画『モスラ』をはじめ、映画に登場する怪獣モスラのテーマソングである。「モスラ」といえばこの曲が思い浮かぶほど有名な楽曲。「フランチェスカの鐘」は古関の楽曲にしては珍しいブルース歌謡で、大人な印象が漂うこの曲を、藤堂昌子を演じていた堀内敬子が歌いあげる。

 収録休止に伴い、2カ月半の再放送期間があったが、8カ月間視聴者に音楽の力を届け続けた『エール』。最終回が最終話ではなくコンサートというのもエールらしい。裕一や音、彼らを取りまく人々が描いた物語とともに、彼らが作り上げた音楽を楽しんでほしい。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■放送情報
連続テレビ小説『エール』
2020年3月30日(月)~11月28日(土)予定(全120回)
※9月14日(月)より放送再開
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45
※土曜は1週間を振り返り
出演:窪田正孝、二階堂ふみ、中村蒼、山崎育三郎、森七菜、岡部大、薬師丸ひろ子ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/yell/

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