森七菜は自身の“才能”とどう向き合ってきた? 『エール』梅役で得た挑戦の精神

森七菜、『エール』梅役で得た学び

 9月14日より放送が再開される連続テレビ小説『エール』。視聴者が待ちに待った第14週だが、その主役となるのは裕一(窪田正孝)でも、音(二階堂ふみ)でもなく、音の妹・梅(森七菜)だ。

 梅は文学の新人賞を受賞し、本格的に作家としての活動を始めるべく古山家を訪れる。梅は関内三姉妹の中では末っ子ながらも誰よりも自分を律し、常に冷静沈着であり続けていた。そんな梅が第14週では、怒り、泣き、悲しみ、笑い、そして恋も……といったこれまで見せることのなかったさまざまな表情を見せる。朝ドラ出演を熱望していたという森七菜は梅をどう演じたのか。【インタビューの最後にチェキプレゼントあり】

予想以上だった朝ドラの現場

ーー多くの作品に出演されている森さんですが、やはり朝ドラ出演の反響は違ったものがあったかと思います。周囲の反応は?

森七菜(以下、森):初めてお会いした方にも「梅ちゃん」と呼んでもらえることにびっくりしました。今まで役名で呼んでいただくことはほとんどなかったので、本当にうれしいです。お仕事でほかの現場に行っても「朝ドラ観ているよ」「頑張ってね」と言ってもらえることが本当に多くて。朝ドラがいかに多くの方に愛されているのか、改めて感じました。

ーー出演発表時には「朝ドラに出演することが夢だった」と語っていましたが、実際に体験してみていかがですか?

森:とにかく撮影が早いことにびっくりしました! 最初は追いついていくの精一杯で。。でも、梅はどっしりとしたキャラクターなので、焦っているように見えてはいけません。なので、梅として平静を装いつつ、撮影の早さに慣れるのが最初は大変でした。慣れてきた今は他の現場がスローモーションに感じることもあります(笑)。そして、女学生から30代、40代以上までひとつの役を演じさせていただくのは今回が初めての経験です。1日の撮影の中で女学生のときと30代を両方撮ることもあったので、いかに年齢の違いを出すかはすごく難しかったです。とはいえ、梅は幼少期から大人びた口調だったこともあり、喋り方の変化はそこまでなかったのは助かりました。年齢を重ねた後の佇まいや雰囲気の変化は、先輩たちの姿を参考にしています。歳を重ねるに連れて、吟(松井玲奈)さんも音さんも、丸くなるというか、落ち着いた雰囲気になっていくので、三姉妹のやりとりの変化にも注目していただけたらうれしいです。

ーー梅というキャラクターを森さんご自身はどう捉えていますか?

森:最初に脚本を読んだときは、三姉妹の中でも一番冷静で肝が座っているキャラクターだと感じました。なので、とにかくしっかりしようと思っていたんです。でも、お話が進むにつれて、しっかり者だからこその弱さだったり、情に厚いところがあったり、情感豊かな一面が出てきます。そんな梅のギャップを私自身も愛おしく感じました。お父さん(光石研)が幽霊として登場した回もそうでしたが、第14週は梅のいろんな感情を観ていただけると思います。

ーー第14週では梅と「?」な関係になる五郎が登場します。2人のやりとりがとてもチャーミングでした。

森:五郎さんは……(笑)。観ていてとにかく楽しいキャラクターです。観ているだけで、本当に笑顔になりますし、こんなにおもしろい人がいるんだ、と感じてもらえると思います。撮影中から「五郎さんってこんな人だよね」と誰かと喋りたくてしょうがなかったので、視聴者の皆さんが五郎さんをどう思っていただけるか本当に楽しみです。

ーー五郎を演じたハナコ・岡部大さんとは現場ではどんなやり取りを?

森:岡部さんがYouTubeで配信されている動画について、「どうやって撮っているんですか?」ってたくさん質問していました(笑)。元々、ハナコさんは知っていたのですが、梅として五郎さんと一緒に過ごすうちに、岡部さん自身にもどんどん興味を持っていきました。岡部さんともじっくり向き合えたからこそ、梅と五郎さんのシーンは説得力あるものにできたのかなと思っています。2人がどんな関係を築いていくのか、注目していただけたらうれしいです。

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