森七菜×岡部大の甘酸っぱいラブストーリーが完結 『エール』裕一と音はすっかり“親”の顔に

森七菜×岡部大の甘酸っぱいラブストーリーが完結 『エール』裕一と音はすっかり“親”の顔に

 新型コロナウイルスの影響で撮影一時休止という未曾有の事態を迎えたNHK連続テレビ小説『エール』。約2カ月半ぶりに再開となった第14週「弟子がやって来た!」では、夢追う若者の純愛がコミカルに、それでいて心温まる本作らしい演出で描かれた。まだまだ“元通り”と言える状況ではないが、お茶の間に朝ドラが帰ってきたことで微かな希望を感じた人もいたのではないだろうか。

 嫌味たらしい言い方ではあるが、廿日市(古田新太)から“大先生”と呼ばれるまでに作曲家として邁進した裕一(窪田正孝)。今週は、作曲家志望の五郎(岡部大)が古山家に弟子入りを志願しにやって来たところからスタートした。そして、同時期に文学の新人賞を受賞し、上京した音(二階堂ふみ)の妹・梅(森七菜)。夢追う2人は互いに呼応し合い、第68話でついに梅が五郎に告白。2人の恋が大きく進展するかと思いきや、五郎は自分の才能のなさに気づき、梅に何も相談せず古山家を出て行くことに決めた。

 初恋の相手に返事すらもらえず、梅は涙に暮れる。だが、三姉妹の中で一番しっかり者の彼女がそう簡単に諦めるわけがなかった。梅の決意が明らかになったのは、確執のある女流作家でかつての親友・幸文子(森田想)との対談。記者の前でも梅への敵意をむき出しにする文子の前でも、梅はもう狼狽えなかった。それは一番大切な存在である五郎に才能がある、人を愛しむ心があると認めてもらえたから。たとえ世間知らずでも、本当の自分を見てくれる誰かがいるという事実はそれだけで大きな自信になる。今後の方針を聞かれた梅は、「彼(五郎)は居場所を探しています。私がその居場所になりたい。自分らしくいられる豊橋にその人と帰ります」とはっきり前を向いて答えた。

「私たちの急務はただただ眼前の太陽を追いかけることではなく、自分らの内に高く太陽を掲げることだ」

 島崎藤村の小説『春を待ちつゝ』から引用されたこの言葉。これまで梅や五郎にとって、小説と音楽だけが太陽であり、その世界で才能を認めてもらえることが生きる術だったのだろう。けれどいつしか太陽には靄がかかり、2人は絶望した。同時に、追いかけるのではなく自分の空高くに掲げる太陽の存在に出会った五郎と梅。正体の分からない才能より、本当は五郎が認めた梅の人を慈しむ心や、梅が惹かれた五郎の真っ直ぐな優しさの方が尊いものだと気づいたのだ。

 そして、「私はあなたを必要としています。信じろ!」という梅の言葉に心動かされた五郎は、梅と共に豊橋へと向かった。作曲家にはなれずとも、馬具職人として岩城(吉原光夫)にうん十年認められなくとも、梅という太陽を掲げた五郎ならきっと居場所を見つけられるはずだ。

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