ハナコ 岡部大、『エール』“五郎さん”にハマりすぎ! “純愛”の体現者として欠かせない存在に?

ハナコ 岡部大、“五郎さん”にハマりすぎ!

 9月14日より連続テレビ小説『エール』(NHK総合)が再開した。第1話から再放送されていたとはいえ、すっかり内容を忘れている人もいるかもしれないが、本作は久志(山崎育三郎)がフューチャーされた第13週のラストに、お笑い芸人の岡部大演じる田ノ上五郎が裕一(窪田正孝)を訪ねてくるところで終わっている。第14週「弟子がやって来た!」はまさに裕一に弟子入り志願する五郎の週になっているため、再開に先立ち行われた試写会の質疑応答では岡部の話題で持ちきりだったとか。

 芸人としては、すでにお笑いトリオ・ハナコで大ブレイク中の岡部。彼らは2014年結成とまだまだ若手の部類だが、ブレイクのきっかけとなった『キングオブコント2018』(TBS系)以前にも数々の賞レースで優勝しており、業界内では名が知れ渡っていたようだ。ハナコのコントはシンブルながら、岡部が演じる「どこかにいそう!」と思わせる強烈なキャラクターやそれに困惑するツッコミの秋山寛貴、そしてなぜか終盤でサラッと登場する中ボケの菊田竜大という構造であり、それが妙に面白い。一人ひとりのキャラも立っているので、それぞれが違うフィールドで重宝されている。

 中でも岡部は『有吉ゼミ』(日本テレビ系)の大食い企画で重宝されているが、2019年2月にオンエアされた『アメトーーク』(テレビ朝日系)で「かなりの緊張しいでトークの時は前に出られない」と悩みを吐露したように、ネタ内の破天荒なキャラとは真逆の性格らしい。そんな彼の俳優としての初姿が、本来ならば『エール』で披露される予定だったが、先週大好評のうちに幕を閉じた『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)で先に彼の演技を見ることになった。

 岡部が演じたのは、主人公のメイ(多部未華子)が務める製薬会社の同僚・堀江耕介。おちゃらけた役柄で途中までは時々会話の中に入ってくる程度だったが、なんと最終回で注目されることに。それは、高橋メアリージュン演じるメイの親友・薫のピアスを耕介が拾ってあげる場面。長い婚活の末に自分をちゃんと見てくれる人を結婚相手の条件に据えた薫に「よくわかったね」と尋ねられ、「いつもしてるから」(つまり、いつも薫を見ている)と答えたことで彼女の心を射止めたのだ。突然の恋愛フラグにキュンとする視聴者が続出。その翌週に放送された2時間スペシャルでは2人のスピンオフが描かれ、見事に両思いとなった。Paravi限定で配信されている『私の部下のハルトくん』でも、新入社員・遥人(眞栄田郷敦)の頼りなくも優しい先輩として活躍している。

 『エール』のオーディションを受けた際、「先生、弟子にしてください!」と裕一に頼み込むシーンを実践したところ、顔を赤くして目に涙を浮かべた迫真の演技を見せたという岡部。制作統括の土屋勝裕氏は「コミカルなところも含めてこの人、本当にいい人だろうなっていう雰囲気を醸し出していて、このキャラクターにぴったり」と彼の魅力を語っていた。そうして演出やスタッフ満場一致で選ばれた岡部演じる五郎は、古山家に居候中に上京してきた音(二階堂ふみ)の妹・梅(森七菜)を意識するようになる。

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