風間俊介と徳川家康の共通点とは? “クセの強い”キャラクターで生きる演技力

 近年では『陸王』(TBS系)の銀行員・坂本役や『やすらぎの刻~道』(テレビ朝日系)根来公平役、『監察医 朝顔』(フジテレビ系)桑原真也役など、“裏のない”人物を演じ、いずれも好評だったが、やはり風間俊介にはどこかで“クセの強い”キャラクターを期待してしまう。それは彼が人間の多面性や人が隠し持つ悪や影の部分を演じることに非常に長けたプレイヤーだからだ。

 多数のタレントを擁するジャニーズ事務所の中で自分の強みを見つけ、それをアピールして仕事につなげていくのは容易なことではない。ましてやグループとしてデビューしていないタレントにとっては、その道を見つけられるかどうかは死活問題でもある。風間は同期や後輩たちが次々と華やかにデビューする姿を見ながら、本線からは少し距離をとり、演技派俳優としての立場を固めたうえで、さらに自分が切れる最強のカードを模索したのだろう。

 彼にとっての最強のジョーカー、それはフリートークだ。TBS『マツコの知らない世界』では、オタク顔負けの知識量と熱量とで東京ディズニーランドや東京ディズニーシーについて語り倒し、別の番組では航空会社のステータスポイントをゲットするため、うんちくを披露しながら修行僧のように飛行機に乗る。また、2018年からは日本テレビ系『ZIP!』の月曜メインパーソナリティーとして生放送のMCをこなしてもいる。

 松平元康(徳川家康)も、長らく人質として周囲を観察し、最高のタイミングでカードを切って最終的には大勝利をおさめた武将である。そして第20回「家康への文」を観る限り、この作品での元康は柔和な笑顔の裏にさまざまな“クセ”や“葛藤”を抱えた一筋縄ではいかない人物として描かれている。この役を風間俊介が演じる面白さよ。

 桶狭間の戦いでは今川方として戦う元康が、その後織田方とどういう関係を築いていくのか、そして光秀とどうかかわっていくのか。放送の再開を待ちながら、まずは第21回「桶狭間の戦い」での風間元康に注目したい。

■上村由紀子
ドラマコラムニスト×演劇ライター。芸術系の大学を卒業後、FMラジオDJ、リポーター、TVナレーター等を経てライターに。TBS『マツコの知らない世界』(劇場の世界案内人)、『アカデミーナイトG』、テレビ東京『よじごじDays』、TBSラジオ『サキドリ!感激シアター』(舞台コメンテーター)等、メディア出演も多数。雑誌、Web媒体で俳優、クリエイターへのインタビュー取材を担当しながら、文春オンライン、産経デジタル等でエンタメ考察のコラムを連載中。ハワイ、沖縄、博多大吉が好き。Twitter:@makigami_p

■放送情報
大河ドラマ『麒麟がくる』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送
BSプレミアムにて、毎週日曜18:00〜放送
BS4Kにて、毎週日曜9:00〜放送
主演:長谷川博己
作:池端俊策
語り:市川海老蔵
音楽:ジョン・グラム
制作統括:落合将、藤並英樹
プロデューサー:中野亮平
演出:大原拓、一色隆司、佐々木善春、深川貴志
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/kirin/
公式Twitter:@nhk_kirin

「特集番組『麒麟がくる』までお待ち下さい 戦国大河ドラマ名場面スペシャル」
6月14日、21日、28日(日)20:00〜20:45(NHK総合)/18:00〜18:45(NHK BSプレミアム)
※BS 4Kでは、日曜午前9時の放送枠で『麒麟がくる』を第1回から再放送。

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