“福田組”というだけではない コメディ以外もイケる2大巨頭、ムロツヨシと佐藤二朗の不思議な魅力

“福田組”というだけではない コメディ以外もイケる2大巨頭、ムロツヨシと佐藤二朗の不思議な魅力

 このところ、若手イケメン俳優たちの活躍に劣らぬ勢いで“イケオジ俳優”たちが活躍中だ。そんな波をよそに異色の存在として、特にコメディ路線で他の追随を許さないのが、ムロツヨシと佐藤二朗の2大巨頭である。見た目も空気も異なりながら、なぜか並び立って紹介されることの多いふたり。福田組(福田雄一監督作品の常連俳優の愛称)というだけではないムロと佐藤の力強さとは。

『病室で念仏を唱えないでください』(c)TBS

 1976年生まれのムロは44歳。幼少期に両親が離婚し、祖父母や親戚のもとで育った複雑な生い立ちを持つ。難関・東京理科大学理学部に進学するも、舞台で観た段田安則の芝居に感銘を受けて俳優を目指し、大学を中退。俳優養成所に入所し、1999年からは単独で舞台活動をしていく。2005年に本広克行監督の『サマータイムマシン・ブルース』で映画初出演を果たし、コメディ要素の強い役柄で個性を発揮。2008年からは脚本、演出、出演を手掛ける舞台『muro式』をスタートさせた。

 『踊る大捜査線』シリーズ(2005年・2010年・2012年)、『UDON』(2006年)『曲がれ!スプーン』(2009年)など本広監督の存在も大きいが、一般的な認知へと繋がったのは、やはり福田雄一との出会いだろう。福田映画には、福田が自らの戯曲を映画化し、監督デビューを飾った『大洗にも星はふるなり』(2009年)から出演。福田演出のドラマ『33分探偵』(2008年/フジテレビ系)第8話に出演したムロを観た福田の妻が推してからという縁は続き、山田孝之主演のドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズ(2011年・2012年・2016年/テレビ東京)での、金髪マッシュルームカットの冴えない魔法使い・メレブ役でブレイクを果たす。その後も『HK 変態仮面』(2013年)、『女子ーズ』(2014年)、『銀魂』(2017年)、『斉木楠雄のΨ難』(2017年)など、福田監督との蜜月は続いており、今年公開された『ヲタクに恋は難しい』でもバーのマスター役で歌とダンスを披露したばかり。だが、いわゆる福田組のムロとは違う演技の幅も見せており、同じコメディ路線でも『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』シリーズ(2003年~/NHK総合)や『金メダル男』(2016年)などで組む内村光良とのタッグではまた色が違う。

『大恋愛~僕を忘れる君と』(c)TBS

 そして、『勇者ヨシヒコ』での第一波から着々とファンを増やしてきたムロの第二波となったのが、戸田恵梨香の相手役を務めたドラマ『大恋愛〜僕を忘れる君と』(2018年/TBS系)である。ラブストーリーの名手と呼ばれる脚本家・大石静によるオリジナルの本格ラブストーリーで、若年性アルツハイマーを患うヒロインと恋に落ちる小説家の間宮真司を、陰をまとって演じ切った。「ムロにキュンキュンするなんて」「ムロがかっこよく見えてしまった」と若干失礼な、しかし役者としてはしてやったりの反応を生み、同時期に福田作品のドラマ『今日から俺は!!』(2018年/日本テレビ系)で得意なコミカル演技を爆発させていたこともあり、そのギャップでより大きな話題を呼んだ。それ以前のドラマ『重版出来!』(2016年/TBS系)などでも深みのある演技で評価を得ていたムロ。さらに前クールのドラマ『病室で念仏を唱えないでください』(TBS系)では、独善的で嫌味な医者に見えて実は過去を背負った心臓外科医の濱田に、ムロだからこその絶妙な味付けを足して定型を崩した。また、3月21日に放送された『三浦部長、本日付で女性になります。』(NHK総合)では、女性として生きたいと思うようになる妻子ありのサラリーマンを演じた。女装姿はドラマ『真夜中のパン屋さん』(2013年/NHKBSプレミアム)のニューハーフ役でも披露しているが、『三浦部長~』では引きの芝居で美しい女性になってみせた。

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