『恋はつづくよどこまでも』が好調! 社会派な火曜ドラマ枠で王道ラブコメが成功したワケ

『恋はつづくよどこまでも』が好調! 社会派な火曜ドラマ枠で王道ラブコメが成功したワケ

 『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)が好調だ。リアルタイム視聴率と録画・見逃し配信によるタイムシフト視聴率がそれぞれ10%前後を記録し、関連ワードがTwitterでトレンド入りするなどハマる視聴者が続出している。

 内容は主人公の看護師・佐倉七瀬(上白石萌音)が仕事に恋に奮闘する王道のラブコメディ。好調の要因として、主演の上白石萌音と相手役のエリート医師・天堂浬を演じる佐藤健の振り切った役づくりが挙げられる。そのドSな性格から「魔王」と称される天堂とドジっ子を絵に描いたような七瀬のかけ合いは今作の見どころになっている。

 『恋つづ』が放送されるTBS火曜22時からの「火曜ドラマ」枠では、2019年に『わたし、定時で帰ります。』(2019年4月期、以下、『わた定』)や『G線上のあなたと私』(同10月期、以下、『G線上』)が話題になった。働き方改革を意識した『わた定』、音楽教室に通う3人のつながりを描いた『G線上』は、社会派路線として注目を集めた。

 『わた定』や『G線上』が支持されたのは、働き方やライフスタイルが多様化し、女性の社会進出もこれまで以上に活発になる中、様々な事情から居場所を見つけることができない人々の存在や、制度疲労が顕著な労働環境で男女ともにすり減っていく現実のスナップを提供したことが大きい。

 この点、『恋つづ』の舞台設定は病院で、看護師は伝統的に女性が多く、医師とその他の医療従事者の間には明確なヒエラルキーが存在するなど、やや特殊な環境であることは否めない。リアリティがないことは自由に想像を膨らませる余地があるとも言えるが、『恋つづ』の場合は、視聴者を引き付ける工夫が随所にほどこされている。

 恋愛ドラマの主人公には共感できるキャラクターが求められる。恋愛の絶対的強者のような佐藤演じる「魔王」天堂に「勇者」七瀬が立ち向かうRPGに見立てた構図は、今作の感情移入ポイントを端的に示している。

 主演の上白石萌音は現在22歳だが、これまでに映画、舞台の主演や映画『君の名は。』ではヒロイン宮水三葉の声を演じ、歌手としても活躍。プライム帯連続ドラマ初主演の今作でも、そのポテンシャルの高さを存分に発揮している。

 佐藤について言えば、もともと絵になる役者だが、今作では表情や雰囲気を含めて意識的に役作りに注力。このところイケメンキャラを封印したような役が続いていたので、ファンは嬉しい思いだろう。デフォルメされた漫画っぽさを自然に感じさせる2人の演技がドラマの推進力になっている。

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