『知らなくていいコト』柄本佑と重岡大毅の違いが浮き彫りに 脚本家・大石静が仕掛けたDNAの呪縛

『知らなくていいコト』が描くDNAの呪縛

 吉高由里子が主演を務める『知らなくていいコト』(日本テレビ系)が、1月15日に第2話を迎えた。

 真壁ケイト(吉高由里子)の父親は、かつて世間を騒がせた殺人犯・乃十阿徹(小林薫)かもしれない。そんな衝撃の展開から始まった第1話。第2話では、ケイトを中心とした、カメラマンで元恋人の尾高(柄本佑)、ケイトに結婚破棄を言い渡した同じ編集部の野中(重岡大毅)との対比、距離感にそれぞれの動きが見えてきた。

 一度はケイトにプロポーズしていたが、父親が殺人犯だと知った途端、結婚破棄を申し出てきた野中。それから半月が過ぎ、ケイトと野中の溝は埋まることはなかった。野中はケイトによそよそしい敬語を使い、目も合わそうともしない。プロポーズしておきながら、結婚破棄については「一度言ったことは言ったことなんで」と主張。「編集部では、これからも今まで通りよろしくお願いします」とケイトに頭を下げ、編集長の岩谷(佐々木蔵之介)にこっそりと異動させてほしいとお願いする。トドメは、ケイトに対しての恐ろしい人を見るような目つき。救いようのない野中の本性が早くも丸裸になってしまった。

 対して、復縁の兆しが見えてきたのがケイトと尾高。前回、尾高がスクープとして乃十阿が出所する様子を撮影し、掲載された『週刊イースト』を巡り、ケイトの母・杏南(秋吉久美子)と話し合っている回想シーンがあった。第2話では、杏南と乃十阿との間に生まれた子供がケイトであることが、尾高の口から明かされる。

 杏南は乃十阿との関係性がケイトに知られることを恐れ、「ケイトを生涯守ってあげてください」と泣きながら尾高にケイトを託していた。さらに、尾高はケイトの父親が殺人犯であることを知りながらも、彼女に一度プロポーズをしていた。しかし、それは2人の関係が上手くいかなくなっていた頃。その後、ケイトは野中に乗り換えてしまう。尾高と野中の人間性の違いがはっきりと浮き彫りになった瞬間だ。尾高の部屋に入り、昔のキスを思い出すケイト。彼女の心は揺れている。

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