是枝裕和監督最新作『真実』予告編公開 ヴェネチア国際映画祭でのワールドプレミアの模様も

是枝裕和監督最新作『真実』予告編

 是枝裕和監督最新作『真実』の予告編が公開された。

 本作は、『万引き家族』で日本映画21年ぶりの快挙となるカンヌ国際映画祭の最高賞“パルムドール”を受賞した是枝監督最新作。8月28日に開幕した第76回ヴェネチア国際映画祭では、日本人監督としては初となる、コンペティション部門のオープニング作品としてワールドプレミアが実施された。

 国民的大女優ファビエンヌが『真実』というタイトルの自伝本を発表したことから、次第に母と娘の間に隠された、愛憎渦巻く真実が炙り出されていく本作。公開された予告編は、第76回ヴェネチア国際映画祭のオープニングを飾る華やかなレッドカーペットと公式上映後のスタンディング・オベーションの光景で始まる。

『真実』予告編

 物語の冒頭は、カトリーヌ・ドヌーヴが演じる、大女優ファビエンヌが暮らすお城のような大きな家。彼女の自伝本の出版祝いに駆け付けたのは、ジュリエット・ビノシュ演じるファビエンヌの娘リュミール、イーサン・ホーク演じる彼女の夫ハンク、そして是枝監督がフランスでのオーディションで発掘した子役クレモンティーヌ・グルニエが演じる7歳の孫娘シャルロット。久々の家族の再会に幸せそうな表情を見せる面々だが、訪ねてきた家族の気がかりはただひとつ「彼女は何を書き、何を書かなかったのか」。

 その晩、早速自伝本『真実』を読み終えたリュミールは、「ママ、これのどこが“真実”よ」と激しい口調でファビエンヌに詰め寄る。家に居なかった母親に代わり、いつもリュミールが辛い時に支えてくれた“サラ”。その“サラ”が本に全く登場しないのは、「後ろめたいから?」と問い詰めるリュミールに、ファビエンヌは「良い母になるより女優を選んだの」と言い放つ。かつて一度は女優を志しながらも、女優になれなかった娘リュミールと、家族をかえりみずに女優として生きてきた母ファビエンヌ。そんな彼女たちの“残酷な真実”と“やさしい嘘”が絡み合い、やがて見えくる新たな“真実”に、母娘の閉ざされた心が動き始める。

■公開情報
『真実』
10月11日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開
原案・監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエ
撮影:エリック・ゴーティエ
配給:ギャガ
(c)2019 3B-分福-MI MOVIES-FRANCE 3 CINEMA
公式サイト:gaga.ne.jp/shinjitsu/

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