『ミッション:インポッシブル』のパロディ満載 『ルパンの娘』に仕組まれた細かい遊び心
第1話に引き続き、華(深田恭子)の華麗な盗みが事件解決の糸口となった『ルパンの娘』(フジテレビ系)第2話。冒頭では、交際を反対されている華と和馬(瀬戸康史)が、ひょんなことから両家で顔合わせをすることに。和馬の父・典和(信太昌之)は、高校時代の野球の思い出話で華の父・尊(渡部篤郎)と仲を深めるが、和馬の母・美佐子(マルシア)は未だに華の家庭をよく思っていない。そして、美佐子から「和馬と別れて欲しい」と言い渡された華はやはりなかなか別れを告げられずにいた。
そんな中、またしても和馬が追う事件にルパンの一族が関与してしまう。華は和馬の力になりたい一心から、悪の組織から盗みを働く家族に力を貸し、お宝と同時に事件解決の手がかりをも盗んでくるのであった。
本作は、家庭環境の違いからすれ違いを繰り返す2人という大枠の中に、様々な伏線が張られている。和馬は手柄をあげて捜査一課の所属になれば華との結婚の許しがでる。しかしそれを知らないはずの華は、毎回和馬の捜査をこっそり手助けし、そのおかげで和馬は成果をあげていくのであった。一方で盗みから足を洗っていたはずの華は、和馬のためと言いながらまた泥棒家業に戻ってしまう。和馬が追っている“Lの一族”に、名ばかりではなく実際に関与してしまうことになった。こうした入り組んだ構造でありながら、物語はコメディ調に展開することにより、構えることなく作品にのめり込める。