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『ラジエーションハウス』、『HERO』鈴木雅之監督の手腕と個性の強い登場人物で新たな「月9」に

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 天才的な放射線技師の五十嵐唯織が、目には見えない病の根源を見つけ出していくという「グランドジャンプ」で連載中の同名コミックを実写ドラマ化したフジテレビ系列月9ドラマ『ラジエーションハウス』。第4話こそフタ桁を割る視聴率になってしまったとはいえ、全11回の平均視聴率は12%を超え、17日に放送された最終回は過去最高の13.8%。終盤に向かうにつれてぐんぐん上昇傾向にあったことは見逃せないポイントだ。

 かつてはトレンディドラマの宝庫として多くの名作ラブストーリーを輩出し、近年では娯楽性の強いジャンルの作品を次々と打ち出してきたフジテレビの看板枠「月9」。次クールに放送が予定されている『監察医 朝顔』や前クールの『トレース〜科捜研の男〜』、その前の『SUITS/スーツ』『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』と、ここ最近は民放連ドラ全体のブームにあやかるように、ひとつの職業にフォーカスを当てた作品、いわゆる“お仕事モノ”が目立ちはじめており、本作もその流れにのったドラマであるといえよう。

 もとより“医療ドラマ”というのは“刑事ドラマ”“法曹ドラマ”と並び安定した人気を誇るジャンルであり、個別のエピソードで起こる事象が明確になると同時に、いくつものエピソードを貫いて展開する重厚なドラマ性やミステリー性、またラブストーリーとしての要素など、あらゆるものを組み込みやすい。その分「全話順を追って観ないとわからない」ことは起きづらく、またターゲット層を非常に幅広く見据えることができる。「月9」に限定すれば、2008年に別の枠で放送され2010年に同枠に進出した『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』が最大のヒット作であろう。2017年にシーズン3、そして昨年には映画版が製作され大ヒットを記録したことが記憶に新しい。

 同作のような救命救急を題材にした作品であったり、往年の名作にあるような大学病院内での軋轢や天才外科医の活躍など、様々なタイプの“医療ドラマ”がある中でも、この『ラジエーションハウス』で扱われるのは放射線外科医と、ドラマとして扱うにはなかなか控えめなものだ。あまり前例がないタイプの物語をあえてこの「月9」という強いイメージを持った枠で放送するという挑戦的な姿勢もさることながら、それを紛れもない成功作へと導いた最大の要因は、演出チーフを務めた鈴木雅之にあるのではないだろうか。

      

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