『グッドワイフ』常盤貴子と唐沢寿明、それぞれの「正義」とは 最終回は見事な逆転劇に

『グッドワイフ』常盤貴子と唐沢寿明、それぞれの「正義」とは 最終回は見事な逆転劇に

 「最後の審判」というタイトルは、壮一郎の検事としての正義でもあり、杏子がどのような未来を選ぶかという選択に対する意味もある。杏子が取った未来は「もういい妻をやめる」というもの。円香みちる(水原希子)との一度だけの過ちを許すこともできるが、過去は二度と変えられない。「自分の気持ちからは、自分だけは逃げられないから」と杏子は壮一郎に告げ、楽しいこともつらいこともあったこれまでの17年間という過去から、新しい道を歩みだす。戸籍上、夫と妻という立場ではなくとも、変わらずに父と母という立場で子ども達と過ごすことができることを、蓮見家が食卓を囲むシーンが提示している。以前、多田が杏子に「もう別の未来を行けばいい」と話したことがあったが、また皮肉にもその言葉が最終回を暗示する答えになっており、決して過去を変えることはできない多田の弁護士としての今後も示していたように思える。

 『グッドワイフ』の主人公は蓮見杏子であるが、同時に壮一郎も検事としての正義を貫く、もう一人の主人公であった。妻という目線、立場を今の現代に提示しながら、次々と視聴者の目を欺いていく、見事なドラマであった。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
日曜劇場『グッドワイフ』
TBS系にて毎週日曜日21:00~21:54
出演:常盤貴子、小泉孝太郎、水原希子、北村匠海、滝藤賢一、賀来千香子、吉田鋼太郎、唐沢寿明
脚本:篠崎絵里子
チーフプロデュース:瀬戸口克陽
プロデュース:東仲恵吾
演出:塚原あゆ子ほか
原作:based on “The Good Wife” produced in the United States by CBS Television Studios in association with Scott Free Productions and King Size Productions, and distributed by CBS Television Distribution” 
制作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/the_good_wife2019/

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