西島秀俊、小日向文世、野口五郎…『メゾン・ド・ポリス』高畑充希を翻弄する、おじさま5人の生態

高畑充希を翻弄する、おじさま5人の生態

探究心強し! バツ3を誇る科捜研の元エースおじさま


 野口五郎が演じるのは、バツ3の元科捜研・藤堂雅人。根っからの女性好きで、ひよりが初めてメゾン・ド・ポリスを訪れた際には、すぐさま口説こうとする一幕も。

 科学捜査研究所時代には絶対的エースで、今なお捜査については超一流。藤堂があぶり出す肉眼では見えない真実が、事件解決の大きなカギを握っていく。民放連ドラへの出演が20年ぶりとなる野口が魅せる“キザなおじさま”という甘い一面と、本職に臨む鋭い眼差しとのギャップは必見だ。

グータラなジャージ姿に隠れた闘志! 熱血おじさま


 角野卓造が扮するのは、所轄のたたき上げ刑事・迫田保。定年退職と同時に離婚を切り出され、シェアハウスに住み始めた。元柳町北署刑事課・警部補で、同刑事課に所属するひよりの先輩にあたる。

 本人も「軟弱な役が多かった」と話しているが、角野といえば腰の低い役柄が多い印象がある。だが今回演じるのは、昔気質の堅物おじさん。いつもジャージ姿でのんびりしているが、性根は熱く、捜査となれば黙っては言られない。本作では、これまでの役者イメージ刷新、そして、グータラシーンから気合いの捜査シーンというWのギャップを見せつける。

一体何者!? 謎に包まれた優雅な紳士おじさま


 近藤正臣が演じるのは、ひよりをシェアハウスに招き入れる元警察幹部・伊達有嗣。自身を「ただの隠居人」と称するが、「上には私が話しておきますから」といった鶴の一声で、おじさまたちの捜査協力が可能となる最重要人物だ。

 東京大学法学部卒業後、警察庁入庁。各県警の課長、署長、部長、局長、本部長などを歴任したという経歴はわかっているが、なぜシェアハウスのオーナーをしているのかは謎のまま。会見で近藤も「私は一体何者かを探っているところ。きっと、ただみなさんの面倒を見ている立場じゃないだろう」と語っているだけに、その思惑が気になるところである。

 高畑は今回初の刑事役となるが、捜査に懸命に向き合うひよりは見事なハマリ役。また、退職後のおじさまが活躍するドラマと聞くとコメディを想像しがちだが、脚本は『ようこそ、わが家へ』などミステリーに定評がある黒岩勉。さらに演出は『ストロベリーナイト』(共にフジテレビ系)や映画『累-かさね-』でも黒岩とタッグを組んだ佐藤祐市が務めており、シリアスかつ濃厚な刑事ドラマに仕上がっている点も見逃せない。

 今夜始まる『メゾン・ド・ポリス』。“おじキュン”や刑事ドラマならではのスリルとともに、経験豊富な脚本家・監督・役者陣が紡ぐ、人間ドラマも楽しめる骨太な作品となりそうだ。

■nakamura omame
ライター。制作会社、WEBサイト編集部、専業主婦を経てフリーライターに。5歳・7歳の息子を持つ2児の母。ママ向け&エンタメサイトを中心に執筆中。Twitter

■番組情報
金曜ドラマ『メゾン・ド・ポリス』
TBS系にて2018年1月スタート 毎週金曜22:00〜放送
出演:高畑充希、西島秀俊、西田尚美、竜星涼、木村了、戸田昌宏、小日向文世、野口五郎、角野卓造、近藤正臣
原作:加藤実秋『メゾン・ド・ポリス』シリーズ(角川文庫刊)
脚本:黒岩勉
演出:佐藤祐市、城宝秀則
プロデューサー:橋本芙美、芳川茜
製作:共同テレビ、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/maison_de_police/

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