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安藤サクラ、“マネジメント能力”を徐々に発揮 『まんぷく』萬平を信じ続ける強さ

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 まだ鈴(松坂慶子)の家出に困っていた頃のこと。福子(安藤サクラ)と萬平(長谷川博己)は掲示板に張り出された「尋ね人」の数の多さに驚愕する。街を見渡せば、まだ多くの人々が栄養失調で苦しんで、道端に座り込んでいる。そんな光景を見た日の晩、萬平はこう口にしたのだった。

「戦争はまだ終わっていないんだ」

 栄養不足で苦しむ人たちを救いたい。今週の『まんぷく』(NHK総合)では、そんな思いに駆られて作り始めたダネイホンが、ついに完成。決してみんなが「美味しい」と言う味ではないが、それは大きな一歩であった。というのも、萬平が言ったように、世の中には“終戦”が訪れていない人々がまだたくさんいたからだ。ただ、それからというものの、萬平の猪突猛進ぶりは本当にすさまじかった。当初は従業員同士の対立なんて気づいていられなかった。

 優秀なイノベーターは、そういう状態になる時もあるのだから仕方ない、という見方もあるだろう。研究や開発に没頭し、周りのことが視界に入らなくなる。だからこそ、別の誰かが社長なり代表なりを務めて、本人には研究に集中させるのがいい。そういう経営が合理的だという意見ももっともだ。だが、あくまで福子は萬平がリーダーを務めることにこだわったのだ。

 思えば、福子たちのもとへと訪れた“塩軍団”の中にも、戦後の生活に不自由を抱える者が多くいた。仕事に就けず、住むところや食べるものを満足に手に入れることも簡単ではなかった。幸い、萬平たちのおかげで栄養失調で苦しむようなことからは逃れられたとはいえ、彼らの多くもまた“終わっていない戦争”から抜け出せるように手を差し伸べられた人々なのだ。そんなときにありついたのが、泉大津での製塩業だった。はじめは決して十分な食事や給料が出されたわけではなかった。だが、どうにか塩作りが軌道に乗ってくると、少しずつではあるものの、みんなの顔からは満足の笑顔がこぼれはじめた。家を失ってしまった者、大切な家族と離れ離れになってしまった者だっていた。そんなときにまるで家族のように自分たちを住まわせて、働かせてくれたのが「たちばな塩業」だったのだ。

 彼らは塩作りという労働を通して、戦後の新たな人生を立て直していくことができたのだ。いろいろなことが上手くいかないもどかしさに苛まれることもあった。だが、最後はいつも萬平の背中を信じて必死で追いかけてきた。もちろん、萬平たちのもとを離れたところで、行くべき場所に困るということもあるだろう。ただ、彼らがここまでやってこられたのは、ひとえに萬平がついていくに値する人間だと信じてきたからではないだろうか。福子が社長をやった方が良いのではないかと萬平が言おうとしたとき、福子はすぐさまこう切り返した。

      

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