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医者は患者に寄り添うべきなのかーー『ドクターX』鈴木浩介が見せた医者としての成長

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 2012年にスタートし、今期で第5期目を迎えているテレビ朝日系列木曜ドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』。常にそのクールの民放連ドラでNo.1の高視聴率を走り続ける本作は、今期の中盤こそ視聴率20%を割りはしたものの、すぐに回復。当然のように今期ドラマの中でも独走を続けているのだ。

 一匹オオカミの外科医・大門未知子(米倉涼子)の見事な医療テクニックと自信たっぷりのキャラクター性、『白い巨塔』(フジテレビ系)など往年の医療ドラマの定番とも言える大学病院内の複雑なドラマ、そこにクセの強い登場人物たちのユーモラスな場面が重なり合うということも魅力の一因ではあるが、何と言っても1話完結で物語がまとめあげられ、見逃してしまう回があっても問題がない作りというのは非常にありがたい限りだ。

 11月23日に放送された第7話では、「日本医師倶楽部」の会長の妻から蛭間院長(西田敏行)のもとに依頼があり、原(鈴木浩介)が見合いをさせられるところから始まる。そこに、かつて原がロシアの病院に勤務していた時代の恋人であるアメリカ人外科医ナナーシャ(シャーロット・ケイト・フォックス)がやってくるのだ。

 患者に寄り添わない姿勢を貫く大門を、ナナーシャが「あなたは間違ってます」と真っ向から否定。日米の外科医による熾烈なバトルが幕を開けるのかと思いきや、ナナーシャの些細な動作から、彼女が脳腫瘍を患っていることを見抜く大門。余命わずかな彼女は、治療を受けることを諦め、残りの時間を原と過ごそうとするのである。

 今回のエピソードのテーマとなるのは、まさに「医者は患者に寄り添うべきなのか」。患者の意に従って、治療を見過ごすことを医師がすべきなのかという、ある意味では“尊厳死”にも繋がる非常に重厚なテーマが見え隠れしていく。しかしそれを重苦しくせず、スパッと描くのがこのドラマの人気の所以だろう。

 縁談を断ったことで顔に泥を塗られたと立腹する院長から、休暇を命じられてナナーシャと過ごそうとする原に、大門は「あんたそれでも医者なの? 患者に寄り添ってたって病気は治らないの」といつもの口調で言い放つ。その言葉に突き動かされた原は、自らナナーシャの手術を行うように院長に直談判をするのである。期待通りの潔い展開に安心感を覚えるだけでなく、第1期から登場している彼の、最大の見せ場となったのではないだろうか。

 ナナーシャを演じたシャーロットといえば、2014年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説『マッサン』で主人公のエリーを演じて注目を集めたアメリカ出身の女優だ。今回の劇中で原のことを「マーさん」と呼ぶため、時折「マッサン」と呼んでいるようにも聞こえてしまうのは、作り手の狙いだろうか。

      

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